以前から開発中であることが報告されていた、Google 翻訳の Duolingo のような新機能「Practice」について、その実際の動作が明らかになりました。
この機能は、Android Authority が Google 翻訳アプリの最新バージョン (version 9.14.71.788519780.3-release) の APK 解析を通じて有効化したことで、具体的な動作が明らかになりました。
新機能「Practice」の動作が明らかに
この機能は、ユーザーが選択した言語を練習するためのもので、その仕組みから Google 版「Duolingo」とも言える内容になっています。一部の Telegram ユーザーが自身のアプリでこの機能を発見したと報告しており、Google がすでに限定的なテストを開始している可能性も考えられます。
今回、ハンズオンによって明らかになった「Practice」機能は、習熟度とシナリオに応じてクイズ形式で進めることができ、学習の進捗管理もすることができます。
対応言語と習熟度レベル
現在練習できる言語はフランス語とスペイン語のみです。 ユーザーは自身の習熟度に合わせて「Just Starting (初級)」、「Basic (基本)」、「Intermediate (中級)」、「Advanced (上級)」からレベルを選択できますが、現時点では「Just Starting」は利用できない状態です。
シナリオベースの練習とカスタマイズ
学習は様々なシナリオを通じて行われます。「食事と飲み物」、「挨拶と自己紹介」、「道案内」といったプリセットされたシナリオが用意されており、それぞれがさらに細かいサブトピックに分かれています。 例えば、「道案内」には「ホテル近くで道に迷う」、「特定のレストランを探す」といった具体的な状況が含まれています。
既存のシナリオだけでなく、ユーザーがテキストプロンプトを使って独自の練習シナリオを作成することも可能です。 Google は「ベジタリアン向けの食事を尋ねる」などのプロンプト例も提示しています。 作成したシナリオは、リスニングまたはスピーキングのセッションとして練習できます。
学習方法と進捗管理
学習はラウンドベースのクイズ形式で進み、リスニングのラウンド後には難易度を調整することもできます。 この機能は、ユーザーが設定した目標や学習した単語を記録・追跡する機能を備えています。
さらに、「Duolingo」のように、毎日のアクティビティを通じて継続的な学習を促す仕組みも導入されているようです。 設定ページからは、習熟度レベルや言語の変更、練習履歴の削除が可能です。
有料化の可能性も
「Practice」機能がベータ版であること、そして「トライアル期間」であり「早期かつ無制限のアクセス」が可能であると記載されています。この説明は、Google が将来的にこの機能を月額課金などの有料サービスとして提供する可能性を示唆しています。
ただし、これが単独で有料機能になるのか、あるいは Google の AI プランに含まれる形になるのかは、現時点では不明です。
まとめ
今回明らかになった Google 翻訳の「Practice」機能は、まだ開発途中のベータ版ではあるものの、非常に完成度が高いように見受けられます。
言語学習の定番アプリである「Duolingo」のライバルとなる可能性もあり、Google の AI を活用したサービス展開の一環として、今後の正式リリースが期待されます。