Samsung はこれまで Google とのパートナーシップに基づき、Galaxy スマートフォンに Gemini AI を搭載してきました。しかし最新の報道によると、同社は特定の AI モデルに縛られることなく、次期モデルの「Galaxy S26」に向けて、Google の競合である OpenAI や Perplexity といった複数の AI ベンダーと交渉を進めていることが明らかになりました。
ユーザーに AI の選択肢を提供することが目的
Bloomberg の報道によると、Samsung のモバイル部門で社長兼 COO を務める Choi Won-Joon 氏は、Galaxy S26 でユーザーに AI モデルの選択肢を増やすことを目指していると語りました。
同氏はインタビューの中で、「我々は複数のベンダーと協議しています。それらの AI エージェントが競争力があり、最高のユーザー体験を提供できる限り、我々はあらゆる AI エージェントに対してオープンです」と述べています。
これは、現在多くの Android デバイスで採用されている Google の Gemini だけでなく、OpenAI や Perplexity など、他の高性能な AI サービスを Galaxy スマートフォンに統合していく可能性を示唆するものです。
Perplexity との提携に関する過去の報道
AI 検索エンジンで知られる Perplexity との提携については、以前から噂されていました。2025 年 6 月の報道では、Samsung が Perplexity との契約締結に近づいていると伝えられています。
この提携により、以下のような可能性が報じられていました。
- Perplexity のサービスと技術が Samsung 製スマートフォンにプリインストールされる
- Perplexity の検索機能が Samsung インターネットブラウザに統合される
- Bixby アシスタントに Perplexity の技術が統合される
- Perplexity や他の AI アシスタントをサポートするための「AI エージェント」アプリが開発される
今回の Choi 氏の発言は、こうした過去の報道を裏付けるものとなり、Samsung がユーザーの AI サービス選択において多様性を重視していることを示しています。
まとめ
Samsung の今回の動きは、特定の企業が提供する AI に依存するリスクを避け、ユーザーに最適な選択肢を提供するようになることを示唆しています。これは、自社製 AI と外部の AI モデル(OpenAIの GPTなど)を組み合わせる Apple の「Apple Intelligence」とも似た点が見られます。
もしこの計画が実現すれば、将来の Galaxyユーザーは、標準搭載されている Google Gemini だけでなく、OpenAI の大規模言語モデルや Perplexity の対話型検索エンジンなど、自分の好みや用途に合わせて最適な AIを自由に選択できるようになるかもしれません。