Samsung が Galaxy Z Fold7 / Flip7 から正式に展開を開始した「One UI 8」において、Galaxy デバイスのブートローダーアンロック機能が削除される可能性があるとの情報が報告されました。
この変更が事実であれば、カスタム ROM の導入や root 化といった高度なカスタマイズを行うパワーユーザーにとって、大きな影響を与える可能性があります。
情報によると、この仕様変更はベータ版だけでなく安定版にも適用され、既存のアンロック済みデバイスがアップデートによって再ロックされる可能性も指摘されています。
One UI 8 でブートローダーアンロックが不可に?
Telegram の Tech & Leaks Zone によると、Android 16 をベースとする One UI 8 を実行するすべてのデバイスから、ブートローダーをアンロックするためのオプションが削除されているとのことです。
この変更は、Galaxy S25 シリーズや Galaxy Z Fold 7 といったモデルを含む、幅広いデバイスに影響するとみられています。
さらに、内部テスト版の One UI 8 を実行している Galaxy S23 Ultra や S22 Ultra といったデバイスにおいて、既にアンロックされていたブートローダーがアップデートによって自動的に再ロックされる事例も報告されています。
これは、Samsung がより積極的にこの機能を制限しようとしている可能性を示唆しています。
ブートローダーアンロックとは? なぜ重要なのか
「ブートローダーアンロック」は、一部のパワーユーザーにとって Android の核となる機能の一つです。通常、スマートフォンはメーカーが提供する公式のソフトウェア(OS)しか起動できないようにロックされています。
ブートローダーをアンロックすることで、この制限を解除し、ユーザーが自由に改変した Android OS(カスタム ROM)をインストールしたり、システムの根幹部分にアクセスする権限(root 化)を取得したりすることが可能になります。
これにより、メーカーが提供しない機能の追加や、UI の大幅な変更、パフォーマンスの最適化など、デバイスを自分好みに作り変えることができます。
この機能がなくなると、ユーザーは Samsung が提供するソフトウェアの範囲内でしかデバイスを使用できなくなります。
なぜ Samsung はこの変更を行うのか
現時点で Samsung からこの変更に関する公式な説明はありません。しかし、考えられる理由として、デバイスのセキュリティ強化や、特定のモバイルキャリアからの要請などが推測されています。
ブートローダーがアンロックされたデバイスは、悪意のあるソフトウェアに対して脆弱になる可能性があり、Samsung としてはセキュリティリスクを低減したいという狙いがあるのかもしれません。
まとめ
ブートローダーアンロックは、すべてのユーザーが必要とする機能ではありません。最近の Android OS と各メーカーのカスタム UI は非常に高機能になり、カスタム ROM の必要性は以前ほど高くなくなっているのも事実です。
しかし、Android は「自由度の高さ」に魅力があると考えるユーザーにとって、この選択肢が完全に失われることは、Android の本質的な価値の一部を損なうものと感じるかもしれません。
とはいえ、今回の情報はまだリーク段階のものであり、Samsung が公式に発表しているものではないため、詳細については今後の情報を待つ必要があります。