Samsung、Galaxy Z Fold 7 でSペン非対応の理由を説明。将来のモデルで復活の可能性を示唆

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Samsung Galaxy S25 Ultra でSペンを使って手書きメモを作成している写真

Samsung の最新折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold 7」では、そのスリムなデザインと引き換えにSペンのサポートが廃止されました。しかし、Samsung は将来のモデルでSペンを復活させる可能性があるようです。

これは Samsung の幹部が明らかにしたもので、Sペンの復活は「技術の完成度」と「消費者の需要」が条件になると語りました。

目次

薄型・軽量化を実現するための「トレードオフ」

韓国メディア ETNews の報道によると、Samsung のモバイル部門 (MX事業部) の幹部である Kang Min-seok 氏は、Galaxy Z Fold 7 におけるSペンのサポート廃止について、「消費者が薄くて軽い製品を望んでいるという点に重点を置いた」と説明しました。

その上で、Sペンのサポートをなくしたことは「一つを選択すれば一つを失う『トレードオフ』だと考えてほしい」と述べ、Galaxy Z Fold 7 の薄型・軽量デザインを実現するために必要な判断であったことを明らかにしました。

実際に Galaxy Z Fold 7 は、Sペンを機能させるために必要なデジタイザー層をディスプレイから取り除くことで、歴代で最もスリムな形状を実現しています。

Sペンの復活の条件は「技術の完成度」と「消費者の需要」

一方で Kang 氏は、Sペンを完全に廃止するわけではなく、将来のモデルで再導入する可能性があることも伝えています。

同氏は「Sペンのためにより薄く革新的な技術を研究開発している」と明かし、「その技術の完成度が高まり、消費者の需要があるときに、(Sペンのサポートの復活を)再検討する」と語りました。

この発言から、S Pen が将来の折りたたみモデルで復活するためには、以下の 2 つの条件が重要になると考えられます。

  • 本体の薄さを損なわない、新しいSペン技術が実用化されること
  • ユーザーからSペンの搭載を望む強い声が上がること

開発中の新しいSペン技術とは?

Kang 氏が言及した「より薄く革新的な技術」について、昨年、Samsung が韓国のファブレス半導体企業 HiDeep と協力し、デジタイザーを必要としない新しいスタイラス技術を開発していると報じられました。

この技術は、Apple が iPad で Apple Pencil をサポートするために採用している仕組みに似ている可能性があります。iPad は専用のデジタイザー層を持たず、ディスプレイ側の技術との組み合わせで筆圧検知などの高度な機能を実現しています。

もし Samsung が同様の技術を折りたたみスマートフォンに導入できれば、薄さを維持したままSペンのフル機能を搭載できる可能性があります。

近年のSペン非搭載・機能縮小の動き

Galaxy Z Fold 7 以前にも、Sペンのサポートを見直す動きはありました。例えば、昨年の Galaxy Z Fold SE (Special Edition) ではSペンが非搭載となりました。

また、Galaxy S25 Ultra ではSペンのサポートは残されているものの、リモート操作などを可能にする Bluetooth 機能が廃止されています。この機能廃止の理由について、Samsung は「これらの機能でSペンを使用したのは顧客の1%未満だったため」と説明しています。

一方で、Samsung はSペン自体を廃止するつもりはなく、今後も Samsung の製品ラインナップにおいて重要な位置を占めることを明らかにしています。

まとめ

Galaxy Z Fold 7 でのSペン非対応は、技術的な制約とユーザーニーズを考慮した「トレードオフ」の結果でした。しかし、今回の Samsung 幹部の発言から、同社がSペンを諦めたわけではなく、水面下で技術開発を進めていることが改めて明らかになりました。

Galaxy Z Fold ユーザーのうち、どの程度のユーザーがSペンを利用しているかは分かりませんが、将来的には、おそらく 「Galaxy Z Fold 8」 以降のモデルで復活するかもしれません。

出典: Android Authority, ETNews

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Technical Writer

月間平均130万PVの当サイトを8年以上運営している 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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