Google は、Android 向けの電話アプリのベータ版において、「お気に入り」 タブを削除し、新しいインターフェースへの移行を進めていることが報告されました。
「お気に入り」は履歴タブのカルーセル表示に
これまでの Google 電話アプリでは、画面下部のナビゲーションバーに「お気に入り」タブが独立して存在していました。ここには、よく連絡する相手がグリッド形式で表示され、その下には「よく使う連絡先」が表示されていました。
今回の変更により、この独立した「お気に入り」タブは廃止され、「履歴」タブ (将来的には「ホーム」に名称変更予定) の上部に、「お気に入りバー」として統合されます。

新しいインターフェースでは、お気に入りの連絡先がプロフィールアバター付きのカルーセル形式で表示されます。アバターは従来のリスト表示よりも大きく、視認性が向上しています。
このカルーセルは左右にスクロール可能で、左端には連絡先を追加するための「追加」ショートカットが配置されます。また、必要に応じてカルーセルを非表示にすることもできます。
アプリの UI がよりシンプルに
この変更により、アプリ下部のナビゲーションバーは「履歴」、「連絡先」、「留守番電話」の 3 つのタブになります。ダイヤルパッドは、画面右下のフローティングアクションボタン (FAB) から引き続きアクセスできます。
さらに、今後予定されている Material 3 Expressive デザインへの完全な移行後は、ボトムバーは「ホーム (Home)」、「キーパッド (Keypad)」、「留守番電話 (Voicemail)」の 3 つに再編される見込みです。
留守番電話機能を利用していない場合(筆者のデバイスも同様です)、ナビゲーションバーのタブは「履歴」と「連絡先」、将来的には「ホーム」と「キーパッド」の 2 つだけになるのか、という点も気になるところです。
現在、ベータ版で順次展開中
この「お気に入り」タブの削除は、Google 電話アプリのベータ版バージョン 182 で広く展開されています。ただし、サーバー側の更新も伴うため、ベータ版にアップデートしてもすぐに変更が適用されない場合もあります。
この変更は Pixel スマートフォンだけでなく、Pixel 以外のデバイスにも適用されますが、現時点では安定版 (Stable) のユーザーにはまだ展開されていません。
なお、記事執筆時点では筆者の Pixel デバイスの電話アプリ ベータ版では、まだこの変更を確認できていません。
まとめ
今回の変更は、アプリの UI をよりシンプルで直感的にするための Google の継続的な取り組みの一環と考えられます。独立したタブを減らし、主要な機能である「履歴」タブ内によく使う連絡先を統合することで、多くのユーザーはよりスムーズな操作性になるかもしれません。
一方で、これまで独立していたお気に入りの一覧が、履歴タブ内に移動することになるため、慣れるまで少し時間がかかるユーザーもいるかもしれませんが、カルーセルで上部に表示されるため、そこまで使用感は変わらない可能性があります。
出典: 9to5Google