Google は、Wear OS の文字盤(ウォッチフェイス)に関して、新しい「Watch Face Format (WFF)」のみをサポートする方針へと移行し、旧形式である AndroidX や Wearable Support Library (WSL) で作成されたウォッチフェイスのサポートを段階的に終了することを発表しました。
この変更により、現在、旧形式のウォッチフェイスを利用しているユーザーは、2026 年 1 月 14 日までにデバイスにインストールしておく必要があります。
Watch Face Format (WFF) への完全移行
Watch Face Format (WFF) は、2023 年の Google I/O で導入された、カスタマイズ可能で電力効率の良いウォッチフェイスを簡単に作成するためのフォーマットです。
このフォーマットを利用することで、開発の簡素化やパフォーマンスの向上、セキュリティの強化、Wear OS の最新機能へのアクセスが可能になるなど、開発者とユーザーの両方にメリットがあります。
開発者向けの対応
開発者は、公開中のウォッチフェイスを Play ストアで提供し続けるために、以下の対応が求められます。
- AndroidX や WSL で構築されたウォッチフェイスは、2026年1月14日までに Watch Face Format へ移行し、Play ストアに再申請する必要があります
- Watch Face Studio で構築されたウォッチフェイスは、バージョン 1.8.7 以上を使用して Play ストアに再申請する必要があります
ユーザー向けの対応
ユーザーにとって最も重要な点は、愛用しているウォッチフェイスが旧形式である場合、2026 年 1 月 14 日までに Play ストアからインストールを完了させておく必要がある、ということです。この期限を過ぎると新規での入手はできなくなりますので、早めの確認をお勧めします。
サポート終了までのスケジュール
サポートの終了は以下のスケジュールで段階的に実施されます。
- 2025年1月27日から (実施済み):
- Play ストアにおいて、AndroidX または Wearable Support Library (WSL) を利用した新規の旧形式(レガシー)ウォッチフェイスを公開することができなくなりました
- ただし、開発者は既存のウォッチフェイスに対するアップデートの公開は引き続き可能です
- 2026年1月14日から:
- インストール不可: ユーザーは、いかなる Wear OS デバイスの Play ストアからも、旧形式のウォッチフェイスをインストールできなくなります 。すでにデバイスにインストールされているものは、引き続き動作します
- アップデート停止: 開発者は、旧形式ウォッチフェイスのアップデートを Play ストアに公開できなくなります
- 収益化停止: 旧形式ウォッチフェイスにおける、1回限りの購入、アプリ内購入、サブスクリプションが利用できなくなります 。既存の購入やサブスクリプションは有効ですが、自動更新を含め、更新は行われません
まとめ
今回の変更は、Wear OS プラットフォーム全体の品質、パフォーマンス、セキュリティを向上させるための重要なステップです。短期的には、一部のウォッチフェイスが利用できなくなる可能性がありますが、長期的には WFF への統一によって、より安定し、バッテリー駆動時間にも良い影響が期待できます。
お気に入りのウォッチフェイスがある方は、この機会にご自身のスマートウォッチを確認し、必要であれば期限までにインストールを済ませておきましょう。