Googleは 2025 年 6 月 10 日(米国時間)、Google Home に関する多数のアップデートと新機能を発表しました。
今回のアップデートでは、Web 版 Google Home の機能拡張、Gemini アプリとの連携強化、カメラ機能の改善、お気に入りのカスタマイズ性向上などが含まれています。
Web 版 Google Home の機能拡張
これまで操作よりも表示が中心だった Web 版の Google Home ( home.google.com ) ですが、近日中にパブリックプレビュープログラムにおいて、より多くの操作機能が追加される予定です。
これには、Web ブラウザから直接、照明の調整、室温の設定、ドアの解錠といった操作が可能になります。PC での作業中にスマートフォンを取り出すことなく、スマートホームデバイスをコントロールできるため、利便性が大きく向上することが期待されます。

Gemini アプリとの連携強化
Google の AI モデルである Gemini アプリ内の Google Home アプリ機能(拡張機能)を通じて、新たな操作が可能になります。
ユーザーは自然言語で質問を入力することで、宅内のスピーカーにブロードキャスト(音声メッセージ)を送信したり、カメラの録画履歴を検索したりできるようになります。
現在、音声によるブロードキャストは Google アシスタントの機能を利用していますが、今後は Gemini を通じたテキストベースでの操作という新しい選択肢が加わることになります。
カメラ機能の改善と Google TV との連携
Nestカメラの利便性を向上させるためのアップデートも発表されました。
Google TV Streamer を利用しているユーザー向けに、Nest Cam の映像をピクチャー・イン・ピクチャー (PiP) で表示する機能がパブリックプレビューで提供されます。これにより、テレビ番組や映画の視聴を中断することなく、玄関の来訪者を確認したり、庭の様子をチェックしたりすることが可能になります。
また、カメラの録画履歴を確認する際の操作性も改善されます。プレーヤーの左右をダブルタップすることで10秒間の早送り・巻き戻しができる機能が追加されるほか、内部的な改善により、履歴のスクロールが大幅にスムーズになります。
「お気に入り」のカスタマイズ性が向上
Google Home アプリの「お気に入り」タブも、よりパーソナライズしやすくなります。
近日公開予定の機能として、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチなど、デバイスごとに異なる「お気に入り」のセットを作成できるようになります。例えば、スマートウォッチでは外出時に使うデバイスを、タブレットでは家で頻繁に確認するデバイスを、といったように使い分けることができ、それぞれのデバイスでの操作性が最適化されます。

さらに、「お気に入り」タブに追加できるコントロールの種類が拡充されました。新たに、室内の温度ダッシュボード、Wi-Fi 操作、家全体の照明を一括でオン/オフするタイルなどをピン留めできるようになり、よく使う機能へ素早くアクセスできます。
自動化機能の改善
現在、米国で Android ユーザー向けのパブリックプレビューでテストされている、新しい自動化エディタは、より少ないステップで具体的に自動化を設定できるようになります。
特に、在宅状況(誰かが家にいるか、あるいは全員が留守か)を検知してルーティンを開始する新しいトリガーが追加され、よりスマートなホームオートメーションの構築が可能になります。
その他のアップデート
- Nest Protect のサポート: 煙・一酸化炭素アラームが Google Home アプリに統合され、アプリからの通知受信、安全チェック、アラームの停止操作が可能になります。
- スマートロックのサポート拡大: これまでの Nest x Yale Lock に加え、サードパーティ製の Matter 対応スマートロックのサポートがパブリックプレビューで拡大されます。これにより、パスコードの編集やゲストプロファイルの作成、施錠通知の受信などを Google Home アプリから一元管理できるようになります。
まとめ
今回の Google Home のアップデートは、Web や Gemini などへの対応と、既存機能の強化と改善が主となっています。特に PC ユーザーにとっては Web 版の機能強化は待望のものであり、様々なデバイスからシームレスに自宅をコントロールできる環境が整いつつあります。Gemini との連携もまだ初期段階ですが、今後に期待したいですね。
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