Google は 2025 年 6 月 6 日(現地時間)、Gemini アプリに新機能「アクションのスケジュール」を追加したことを発表しました。
この機能は、Gemini アプリで定期的に実行するアクションを設定して、選択した時間や条件に応じた通知を受け取ることができます。まずは Google AI Pro および AI Ultra の有料プランユーザー向けに展開が開始されます。
アクションのスケジュール
「アクションのスケジュール」は、日常のルーティンタスクを効率化したり、自分用にカスタマイズした情報を自動で受け取ったりするための新機能です。
ユーザーは Gemini との対話の中で、特定の時間、日付、曜日、あるいは何かのイベントの後といったタイミングを指定して、タスクの実行を依頼できます。また、すでに使っている便利なプロンプトを、毎日あるいは毎週更新情報を受け取るための定期的なアクションに変換することも可能です。モバイルデバイスでは、アクションが実行されるとプッシュ通知で知らされます。
アクションをスケジュールするには、プロンプト内で「いつ」「どのくらいの頻度で」実行してほしいかを具体的に指示するだけです。
設定と管理
「アクションのスケジュール」機能で設定したアクションは、ウェブ版では「設定とヘルプ」から、Android / iOS アプリではプロフィール写真 > 「設定」の中に追加される新しい「時間指定アクション」ページで管理できます。このページでは、設定済みのアクションの確認、一時停止/再開、削除が可能です。
現在、アクティブにできるスケジュール済みアクションは最大10個までとなっています。また、場所に関連するアクションをスケジュールした場合、Gemini はアクションを作成した時点での場所情報を、将来の応答にも使用するとのことです。
具体的な使用例
Google は、この機能の具体的な使用例として以下を挙げています。
- 毎日、その日一日に備えてカレンダーの予定、ToDo リスト、未読メールを要約してもらう。
- Gemini に衣服のリストを入力し、それに基づいて天気予報に合わせたコーディネートのアイデアを毎日更新してもらう。
- お気に入りのアーティストの最新ニュースやイベント情報を毎週更新してもらう。
- 週末にチェックしたい地元の新しいカフェやレストランを毎週まとめてもらう。
対象ユーザーと提供状況
この「アクションのスケジュール」機能は、2025 年 6 月 6 日から順次展開されています。対象となるのは以下のユーザーです。
- Google AI Pro または Google AI Ultra を利用中の個人の Google アカウントユーザー
- Gemini アプリ アクティビティがオンになっている
なお、Google の公式発表では、仕事用または学校用の Google アカウントにログインしているユーザーも利用できると書かれていますが、ヘルプページを見ると利用できないとされています。現時点では筆者のアカウントでは確認できていないので、段階的に展開されている可能性があります。
まとめ
現時点では有料ユーザー向けの機能ですが、「保存された情報」や人物画像の生成機能のように、将来的に無料ユーザーにも開放されるかどうかはまだ不明です。
Google はこの機能について、「Gemini に何が必要で、それがいつ必要かを伝えるだけで、あとは Gemini が処理してくれる」と説明しており、AI をよりパーソナルで、プロアクティブで、パワフルなものにする計画の一環であるとしています。
いずれにしても、Gemini アプリを使って定期的な操作をしていたユーザーや実行したいことがあるユーザーには、非常に便利な機能となります。
出典: Google, Gemini アプリ ヘルプ