Google は、Android 版 Gemini アプリにおいて、以前から一部のユーザーに提供していた「時間指定アクション (アクションのスケジュール)」機能を、Google AI Pro および AI Ultra の加入者向けに広く展開を開始しました。
この機能を利用することで、特定のプロンプト(指示)を希望する時間や日付、あるいは特定のイベント後に自動で実行させることが可能になります。 これにより、情報収集やタスク管理などをより効率的に行うことができます。
「時間指定アクション」の設定と管理方法
時間指定アクションの設定は、通常のプロンプト入力画面から行います。
例えば、「毎朝7時に今日の天気とカレンダーの予定を要約して」のように、いつ、どのような頻度でアクションを実行してほしいかを具体的に指示するだけです。 設定が完了すると、Gemini はスケジュール内容を確認し、自動的に有効化します。

設定したアクションは、後から管理することも可能です。
時間指定アクションの確認と変更
設定された時間指定アクションを確認するためには、以下の手順で確認ができます。
- Gemini アプリの右上にある自分のアバター(プロフィールアイコン)をタップします。
- 表示されたメニューから「時間指定アクション」を選択します。
- 現在設定されているアクションが一覧で表示され、各アクションの一時停止や削除(オーバーフローメニュー内)ができます。
なお、注意点として、一度にアクティブにできるスケジュールは10個までとなっています。 また、場所情報を含むアクション(例: 「週末に近くの新しいカフェを教えて」)を設定した場合、その後の応答はすべてアクションを作成した時点の場所情報が使用されます。
また、アクションの実施タイミングの変更は、該当するプロンプト内で Gemini に直接伝えれば OK です。
活用例の紹介
Google は、時間指定アクションの具体的な活用例として、以下のようなものを挙げています。
- 毎日の準備を効率化: 1日の始まりに、その日のカレンダー、ToDo リスト、未読メールの要約を自動で受け取る。
- 日々の情報収集: 毎日の天気予報や、事前に伝えた手持ちの服に基づいた服装のアイデアを提案してもらう。
- 趣味や関心事の追跡: 好きなアーティストに関する最新ニュースやイベント情報を毎週受け取る。
- 週末の計画: 週末に訪れたい、近所の新しいカフェやレストランの情報を毎週まとめてもらう。
- クリエイティブな作業支援: 毎週月曜日に、ブログのアイデアを5つ自動で生成してもらう。
- 単発タスクの予約: 授賞式の翌日に、その概要をまとめて尋ねる、といった 1 回限りのタスクを予約する。
このうち、筆者がよく使っているのは天気と服の組み合わせで、これまで毎日手動で実行していましたが、今回の「時間指定アクション」が導入されたおかげで、朝起きたらチェックするだけで良くなり、非常に便利です。
対象ユーザーと利用可能プラットフォーム
現在、この「時間指定アクション」機能は、Android 版 Gemini アプリを利用している AI Pro および AI Ultra ユーザーに広く展開されています。
記事執筆時点では、iOS 版アプリや Web 版の gemini.google.com ではこの機能は確認されていません。
また、Google の公式発表では、仕事用または学校用の Google アカウントにログインしているユーザーも利用できると書かれていますが、ヘルプページを見ると利用できないとされています。現時点では筆者のアカウントでは確認できていないので、段階的に展開されている可能性があります。
まとめ
やはり個人的には、毎朝のルーティンを自動化できるのは非常に便利だと感じます。これまで手動で確認していた天気やニュース、スケジュールなどを Gemini が一つにまとめてくれるだけで、朝の時間を有効活用できそうです。
まだ Android 限定の機能ではありますが、今後のアップデートで iOS や Web 版にも展開されることが期待されます。
Gemini アプリの「時間指定アクション」に関する詳細は、Gemini アプリヘルプをご確認ください。
出典: Gemini アプリヘルプ