Google は 2025 年 5 月 23 日 (米国時間)、Chromebook などの ChromeOS および ChromeOS Flex の安定版 (Stable Channel) を利用しているデバイス向けに、ChromeOS 136 の 1 回目のマイナーアップデートの配信を開始したことを発表しました。
今回のアップデートにより、Chrome ブラウザのバージョンは 136.0.7103.102 から 136.0.7103.142 へと更新されます。前回は 5 月 15 日に ChromeOS 136 へのメジャーアップデートが行われました。
記事執筆時点(2025 年 5 月 24 日)では、アップデートのリリース告知は出ていますが、詳細な内容については公開されていません。cros.tech でアップデートの展開状況を確認したところ、サポート対象となるほとんどの Chromebook 等が更新されています。
なお、前回のメジャーアップデート配信の展開が遅れていたごく一部のデバイス(例えば、HP Elite Dragonfly Chromebook など)も、今回のアップデートによって 135.0.7049.128 から更新されました。
今回のアップデートと既知の問題について
今回の Chrome Releases の発表でも、このバージョンアップに伴う具体的な新機能やセキュリティ修正に関する詳細な情報は記載されていませんでした。ChromeOS のマイナーアップデートは、主にセキュリティ修正や細かなバグ修正が中心となることが多く、新機能の追加は稀です。
なお、ChromeOS 136 では「Quick Share の機能強化」が行われていますが、現状では一部のユーザーから段階的に展開されて始めています。まだ全てのユーザーに展開されているわけではなく、一部のユーザーでのみ利用可能となっているものの、フラグを有効にすることで早期に試すこともできます。詳しくは こちらの記事 をご覧ください。
また、バグ情報について IssueTracker などで確認してみましたが、136.0.7103.142 および .102 ではユーザーに広く影響を与えるような問題は報告されていないようです。なお、筆者は影響を確認できていませんが、バージョン 136 になってから影響のありそうな問題として、主に次のような内容がユーザーから報告されています。
- スリープ後に Android アプリの時間が間違っている: この問題は過去にも報告されていましたが、Chromebook を起動すると、シェルフのシステム時刻と Android アプリの時刻が異なっている可能性があります(問題 #237711973)
- Bluetooth ヘッドフォンが切断されると ChromeVox の音声が停止する: Chromevox 実行中にヘッドホンをオフにするか取り外すと、Chromevox のナビゲーション サウンドは鳴るが、デバイスを再起動するまで音声は機能しなくなる(問題 #418962709)
- 角丸ウィンドウのフラグが利用できなくなる: ChromeOS 133 で導入された新しい角丸ウィンドウは、135 のアップデートで元の角張ったデザインに戻されました。フラグで角丸に変更することができましたが、ChromeOS 136 ではそのフラグも削除されました
まとめ
今回もリリースノートで詳細は明らかにされていませんが、Chrome 136 と同様のバグ修正やセキュリティの改善が含まれていると考えられます。現時点では、アップデート後に新たな大きな問題も報告されていないことから、適用することをおすすめします。
お持ちのデバイスでアップデートが可能かどうかは、[設定] > [ChromeOS について] > [アップデートを確認] から確認できます。
出典: Chrome Releases