Xiaomi の独自チップセット「Xring」は Snapdragon 8 Gen 2 相当の性能か?

当サイトは Google Adsense、Amazon アソシエイト等 アフィリエイト広告を利用して収益を得ています.
Xiuaomi 15 公式画像

過去数ヶ月、Xiaomi が再びチップセットの開発に取り組んでいるという噂があり、「Xring」と呼ばれるプロジェクトが水面下で進行していることが何度か報告されています。今回、この Xiaomi のチップセットの性能に関する情報がリークされ、Snapdragon 8 Gen 2 相当になる可能性が示唆されました。

更新情報

2025 年 5 月 16 日 : Xiaomi が正式に「XRING O1」チップセットを発表しました。詳しくは こちらの記事 をご覧ください。

目次

Xiaomi が再び取り組むチップセットの開発

Xiaomi がチップセット開発に再び乗り出すという話題は、ここ数ヶ月の間噂されていました。2017 年には「Surge S1」というチップセットの開発が行われましたが、このプロジェクトは一世代で中断されました。

しかし、Xiaomi は技術的な独立性をより高めるため、このプロジェクトを再始動させようとしていると報じられています。今回の「Xring」に関する情報は、そうした動きを裏付けるものとなります。

「Xring」チップセットの新たな情報

今回、Weibo のリーカー WhyLab 氏によると、この「Xring」チップは、2023年の多くのモバイルフラッグシップ機に搭載された Snapdragon 8 Gen 2 とほぼ同等の性能を持つと予想されています。これは、Xiaomi が市場で最も強力なモバイルハードウェアと直接競合するつもりはないことを示唆しています。

参考までに Snapdragon 8 Gen 2 の Geekbench のベンチマークスコアは、シングルコアが 1,900 前後、マルチコアが 4,900 前後となります。

一方、見方を変えると「Xring」チップセットは Google の Tensor チップに対抗できる性能を持つ可能性があり、ハイエンドではないけれど、Snapdragon 8s Gen 3 や最新の 8s Gen 4 といった Qualcomm の「準フラッグシップ」チップの良いライバルになるかもしれません。

なお、Xiaomi は「Xring」チップセットの製造に TSMC の 4nm プロセスを採用すると見られ、次のような 1+3+4 のコア構成が噂されています。

  • 3.2 GHz ×1 プライムコア
  • 2.5 GHz ×3 パフォーマンスコア
  • 2.0 GHz ×4 高効率コア

最新のフラッグシップチップから一歩劣りますが、現在のフラッグシップチップはオーバースペック気味で高価になる傾向があるため、価格とのバランス次第では非常に魅力的な選択肢になる可能性があります。

日常的なアプリ操作や一般的なゲームプレイでは快適な動作を維持しつつ、端末価格を抑えることが可能になると思われ、高負荷のマルチタスクをするヘビーユーザーやゲーマー以外には、ちょうど良いチップセットになるかもしれません。

まとめ

Xiaomi の新しい「Xring」チップセットが搭載される可能性のあるスマートフォンとして、「Xiaomi 15S Pro」が候補に挙げられています。このモデルは中国市場限定になる可能性が高く、これまでの噂では Xiaomi 15 Pro と同等のハードウェアを備えると言われています。

現時点ではこれ以上の詳細はありませんが、今年後半に開催が予定されている15周年記念イベントのグッズがリークされており、ここで「Xring」のロゴを見ることができるため、ここまでの間に何らかの発表があるものと予想されています。

いずれにしても Xiaomi が再び独自チップセット開発に本格的に取り組んでいることを強く示唆しており、「Xring」チップセットが噂通りの性能であれば、ハイエンドから少し下がってコストパフォーマンスを重視するラインの良い選択肢になる可能性があります。

とは言え、Xiaomi がこのチップセットを量産してグローバルに展開するかどうかもまだわからないため、今後の正式発表に期待です。

出典: Android Headlines, Weibo

この記事をシェア

著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Technical Writer

月間平均130万PVの当サイトを8年以上運営している 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

目次