Google は、今年後半に予定されている Wear OS 6 への本格導入に先駆けて、一部のアプリやタイルに新しいデザイン言語 Material 3 Expressive (M3 Expressive) の展開を開始しました。これにより、Wear OS デバイスのユーザー体験がさらに向上することが期待されます。
Google カレンダーのタイルで利用可能に
Material 3 Expressive のデザインの特長の一つは、スマートウォッチ特有の円形スクリーンを最大限に活かすため、「ディスプレイを包み込む」ように配置される UI 要素です。その代表例として、ディスプレイの縁に沿って配置された円弧状のボタンが挙げられます。

今回、Reddit の Pixel Watch ユーザーからの投稿で、Google カレンダーの Wear OS タイルである「次の予定 (カレンダー)」と「次のタスク (その他)」の 2 つのタイルで、この新しいデザインへの変更が確認されたことが報告されました。


従来の形状のボタンと比較すると、新しいデザインではボタンの面積が広がり、タップできるエリアが拡大されています。これは、ユーザーがより直感的に情報を把握しやすくなり、誤操作の軽減にも繋がるものと考えられます。特にスマートウォッチのような小さな画面では、こうした操作性の向上は日々の使い勝手に影響するはずです。
ただし、一部のユーザーでのみ確認
この変更は、Wear OS 向け Google カレンダー バージョン 2025.18.1 のアップデート以後に確認されています。ただし、現時点ではすべてのユーザー環境で Material 3 Expressive のボタンが有効になっているわけではないようで、アプリのアップデートだけでなく、サーバー側の制御によって段階的に展開されている可能性が考えられます。
Material 3 Expressive は、今年後半に Pixel Watch で正式にデビューする予定ですが、対応アプリのアップデートはすでに水面下で進行中です。将来的には、M3E を採用した Wear OS タイルは、より多くの情報を効率的に表示し、ユーザーがアクセスできる機能も拡充される新しいレイアウトへと進化していくと見込まれています。
なお、記事執筆時点(2025 年 5 月 15 日)で筆者の Pixel Watch 3 を確認してみましたが、残念ながら変更を確認することができませんでした。段階的な展開であることは間違いありませんが、これがテストのような限定的な導入なのか、広く展開される予定なのかは不明です。
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出典: 9to5Google, Reddit