Google は Android がユーザーとデバイスの安全を守るために導入した、新しい 3 つの保護機能を発表しました。これらの機能には、詐欺メッセージ対策の強化、紛失物捜索機能の刷新、高度なセキュリティ機能の拡充が含まれています。
2025 年 5 月 20 日 : Android 向け「デバイスを探す」アプリが「検索ハブ」へと更新されました。詳細は こちらの記事 をご覧ください。
以下は Google が発表した 3 つの機能の概要です。
Google メッセージにおける詐欺検出機能の向上
Google によると、Google メッセージに搭載されている AI を活用した詐欺検出機能は、毎月数十億件もの疑わしいメッセージをブロックしており、その精度は常に向上しています。
今回の発表では、この機能がさらに進化し、巧妙化する暗号通貨関連の詐欺や金融詐欺、有料道路の料金に関する詐欺、ギフトカードを悪用した詐欺などを新たに認識できるようになったことが明らかにされました。
これらの高度な検出処理が全てユーザーのデバイス上で完結するため、メッセージのプライバシーはしっかりと保護されるという点です。Google は、この新しい詐欺対策機能に関する詳細を、同社のセキュリティブログで公開しています。
「Find Hub」機能の登場
Android ユーザーにはおなじみの「デバイスを探す (Find My Device)」機能が、今回「Find Hub」として大幅に進化することが発表されました。これは、デジタル機器だけでなく、物理的な持ち物や大切な人の安全まで、一元的に管理できる新しいプラットフォームです。
Google の説明によれば、Find Hub を使うことで、スマートフォンやタブレットはもちろんのこと、専用タグを取り付けた鍵やカバンといったアイテムの追跡が可能になります。さらに、家族などが無事に目的地に到着したかを確認したり、夜間に自分の位置情報を共有したりといった機能も統合されるとのことです。
対応するデバイスや Bluetooth タグの提供パートナーは順次拡大していく予定です。
さらに 2025 年後半には、衛星接続に対応したデバイスと通信キャリアを利用しているユーザー向けに、Find Hub が衛星通信を活用した位置情報共有に対応する予定です。これにより、携帯電話の電波が届かない場所でも、友人や家族との接続を維持しやすくなり、アウトドア活動などでの安心感が高まると Google は説明しています。
また、2026年の初頭からは、一部の航空会社との提携により、Bluetooth タグの位置情報を共有できるようになる見込みです。これにより、空港での手荷物紛失といったトラブルが発生した際にも、より迅速な発見が期待できるとされています。
Android 16 の「高度な保護機能」の強化
最後に紹介するのは、次期 Android OS である Android 16 で強化される「高度な保護機能」です。Google によると、この機能は 2017 年に初めて導入されたものですが、Android 16 ではその内容が大幅に拡張され、ユーザーがより簡単に、より強固なセキュリティ設定を有効にできるようになります。
特に、オンラインでの活動が多い著名な方や、デバイスのセキュリティをとにかく高めたいと考えるユーザーにとって、この高度な保護機能は、巧妙化するサイバー攻撃に対する強力な防御策となることが期待できます。Google は、この機能の詳細についても、別途セキュリティブログで解説しています。