Samsung Messages アプリ、One UI 8 で大幅アップデートされる可能性

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Samsung は昨年から Google メッセージへの移行を促す動きを見せていましたが、Galaxy S25 シリーズの発表時に Samsung Messages アプリの提供終了を示唆し、Google Play ストアからも削除していました。しかし、実際には Galaxy Store での提供を継続し、既存ユーザーの利用も可能でした。

さらに、2025 年 2 月には、一度削除された RCS サポートが復活し、送信済みメッセージの編集機能や OTP コードの24時間後自動削除機能なども追加されるなど、Samsung Messages は継続的に機能強化が行われています。

そして今回、Android Authority が APK の解析によって One UI 8 のファームウェアに含まれる Samsung Messages アプリの新しいバージョンから、さらなる新機能を示唆するコードが発見されました。

目次

One UI 8 で期待される Samsung Messages の新機能

リークされた One UI 8 のファームウェアに含まれる Samsung Messages アプリのコードからは、Google メッセージに搭載されているいくつかの便利な機能が Samsung Messages にも採用される可能性が示唆されています。

誕生日リマインダー機能

連絡先に登録されている人の誕生日を通知し、お祝いメッセージの送信を促す機能です。この機能は、すでに Google メッセージで提供されています。

発見されたコードは以下のとおりです。

<string name="birthday_conversation_description">It's %s's birthday today!
Let them know that you're thinking of them.</string>
<string name="birthday_description_double">It's %1$s and %2$s's birthday! Send something special?</string>
<string name="birthday_description_single">It's %s's birthday today! Send something special?</string>

リアルタイム位置情報共有機能

現在地情報をリアルタイムで連絡先と共有できる機能です。Google メッセージでも同様の機能が準備中であるとの情報がありますが、Samsung Messages のライブ位置情報共有機能は、Samsung Find アプリと連携し、Samsung アカウントが必要となる点が違いです。

発見されたコードからは、以下の機能が推測されます。

  • 位置情報共有の招待を拒否する機能
  • いつでも位置情報共有の権限を取り消せる機能
  • 無期限に位置情報を共有する機能
  • 他のユーザーが自分の位置情報閲覧を拒否した際に通知を受け取る機能

発見されたコードは以下のとおりです(一部抜粋)。

<string name="chatting_plus_tips_title_10">Share your location in a snap</string>
<string name="chatting_plus_tips_message_10">Easily share your location with loved ones without
copying the address.</string>
<string name="install_find_body_receiver">To view %s's location, you need to install the Samsung
Find app.</string>
<string name="install_find_body_sender">To share your location, you need to install the
Samsung Find app.</string>
<string name="share_location_inbox_accept">%s’s location is visible.</string>
<string name="share_location_inbox_declined">You declined to view %s’s location.</string>
<string name="share_location_outbox_stop">You stopped sharing your location with %s.</string>

絵文字・ステッカーリアクション機能

メッセージに対して絵文字やステッカーで反応できる機能です。これも Google メッセージから借用した機能と考えられます。ステッカーリアクションは、Google メッセージの フォト文字機能(カスタムステッカーでメッセージに反応できる機能)に似ています。

発見されたコードは次のとおりです。

<string name="chatting_plus_tips_message_9">Get suggestions for emojis to add to text
bubbles to make your messages more expressive.</string>
<string name="screen_reaction_panel_emoji">3002</string>
<string name="screen_reaction_panel_recent">3003</string>
<string name="screen_reaction_panel_sticker">3004</string>
<string name="screen_reaction_toolbar">3001</string>

Now Brief による不審なメッセージの警告機能

One UI 8 の Now Brief 機能では、疑わしいメッセージ、悪意のあるメッセージ、ブロックされたメッセージについてユーザーに警告する機能が追加される可能性があります。

発見されたコードは次のとおりです。

<string name="screen_Now_Brief_Received_malicious_messages">4513</string>
<string name="screen_Now_Brief_Received_suspicious_messages">4512</string>
<string name="screen_Now_Brief_Show_blocked_messages">4514</string>

Google メッセージとの差別化がポイント?

筆者は現在、Galaxy S25 Ultra をメイン端末の一つとして使用しており、Google メッセージがデフォルトのメッセージングアプリとして設定されていました。長年 Pixel スマートフォンも併用してきたため、この変更自体に大きな違和感はありませんでした。

今回、Samsung Messages に新たな機能が追加される可能性が示唆されていますが、これらの機能の多くは Google メッセージにも既に搭載されているか、あるいは今後搭載される可能性が高いものです。実際、Samsung Messages の RCS 機能なども Google の技術を基盤としています。

そうなると、ユーザーにとって「あえて Samsung Messages を選ぶ理由」は何なのかがポイントです。少なくとも今回発見されたコードのなかでは、Now Brief との連携以外は Google メッセージと共通(あるいは似ている)機能になる可能性が高いと考えられます。

一方で、リアルタイム位置情報の共有には Samsung 独自の Samsung Find と Samsung アカウントが組み合わされる可能性がありますが、Google アカウント以外に Samsung アカウントが必要になり、Samsung デバイスに限定される可能性が高いと予想されます。

しかし、複数の Android デバイスを使い分けるユーザーにとっては、Google メッセージの汎用性や、どの端末でも同じ使い勝手で利用できるというメリットは大きいと思われ、Samsung Messages が Google メッセージにない、あるいはそれを凌駕するほどの圧倒的な独自機能を提供できない限り、一度 Google メッセージに慣れたユーザーが再び Samsung Messages に戻る理由付けは難しいように感じます。

まとめ

一度は提供終了が噂された Samsung Messages ですが、継続的な機能追加に加え、One UI 8 ではさらに多くの新機能が搭載される可能性が浮上してきました。特に、Google メッセージで好評な機能が取り込まれることで、より便利で使いやすいメッセージアプリへと進化することが期待されます。

ただし、わざわざ Samsung Messages に戻るか?と言われると悩ましい部分もありますので、差別化や利便性向上などの点で、今後に期待です。

出典: Android Authority

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Technical Writer

月間平均130万PVの当サイトを8年以上運営している 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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