Fitbit は、研究開発プログラムである Fitbit Labs を通じて、新たに 3 つの試験的な機能のテストを米国で開始したことが明らかになりました。今回開始している試験的な機能は、、「Medical record navigator(医療記録ナビゲーター)」、「Symptom checker(症状チェッカー)」、「Unusual trends(異常な傾向)」です。
これらの機能は、ユーザーが自身の健康状態をより多角的に把握し、管理するためのサポートを目的としています。
今回発表された 3 つの試験的機能
Fitbit Labs は、Fitbit が開発中の革新的な機能を一部のユーザーに試してもらい、フィードバックを得るためのプログラムです。ユーザーからの意見は、機能の改善や将来の製品開発に活かされます。
今回テストが開始された3つの新機能の概要は以下の通りです。
Medical record navigator(医療記録ナビゲーター)
「Medical record navigator」は、ユーザー自身の医療記録を理解しやすくするための機能と推測されます。現時点では詳細な情報は限られていますが、複雑な医療情報を整理し、ユーザーが自分の健康状態をより深く把握できるようサポートする目的があると考えられます。
Symptom checker(症状チェッカー)
ユーザーが入力した症状に基づいて、関連する可能性のある健康状態や対処法に関する情報を提供する機能であると考えられます。ただし、これもあくまで情報提供を目的とし、医師の診断に代わるものではない点に注意が必要です。
Unusual trends(異常な傾向)
「Unusual trends」は、Fitbit デバイスが収集する個人の健康データ(睡眠中の呼吸数、心拍変動、安静時心拍数など)を分析し、通常とは異なるパターンが見られた場合にユーザーに通知する機能です。これにより、ユーザーは体調の微妙な変化に気づき、生活習慣の見直しや医療機関への相談のきっかけを得ることが期待されます。
利用上の注意点など
Fitbit は、これらの新機能が現在テスト中の試験的な機能であり、あくまで調査目的で提供されている点を強調しています。そのため、これらの機能が提供する情報は、いかなる病状の診断、治療、治癒、緩和、予防を目的としたものではなく、医師による専門的なアドバイスに代わるものではありません。
また、これらのテストプログラムを通じて収集されたデータは、Fitbit による今後の健康関連機能の研究開発に活用されます。
冒頭でもお伝えしたように、この機能は現在地域と言語が限定されており、主に一部の米国内の英語ユーザーで利用可能になっています。より詳しい内容については公式ヘルプの「What is Fitbit Labs」をご覧ください。
まとめ
Fitbit Labs によるこれら 3 つの新しい試験的機能の導入は、Google がウェアラブルデバイスを用いた健康管理を、より多角的かつ個別化されたアプローチへと進めていることを示しています。
現時点では米国内ユーザー限定のテストとなりますが、「Medical record navigator」、「Symptom checker」、「Unusual trends」といった機能が、将来的に日本を含むより広い市場で展開されるかどうかはまだわかりません。しかし、これら機能が導入されれば、日々の健康管理にも役立つだけでなく、症状が発生する前に気づくきっかけとしても役立ちそうなので、この後の展開が期待されます。
なお、Fitbit は今年 3 月にも新しい「睡眠管理」に関する機能のテストを実施しています。
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出典: 9to5Google, Fitbit Help