Spotify は YouTube にポッドキャスト市場の先行を許していますが、その差を縮めるべく積極的に開発に取り組んでおり、最新の機能として、音声のみまたはビデオ形式のポッドキャストエピソードがどれだけ聴かれたか、または視聴されたかを利用者が確認できる新機能が導入されました。
新指標「再生回数」の導入
TechCrunch によれば、Spotify はポッドキャストの新たな指標「再生回数 (plays)」を発表しました。これにより、利用者はどのポッドキャストエピソードが最も人気があるかを確認できるようになります。このようなポッドキャストの指標がクリエイターと利用者の両方に公開されるのは初めてのことです。
この再生回数は、アプリ内のホームページ、エピソードページ、番組ページなど、ポッドキャストエピソードの横に表示されます。また、Spotify for Creators および Megaphone を利用するクリエイターもこの情報を確認できるようになります。
新機能の目的とクリエイターへの影響
Spotify は、この新しいポッドキャストの指標を通じて、利用者がまだ馴染みのないポッドキャストを発見することを促進したいと考えているようです。特に、他のリスナーから高い支持を得ているエピソードを視覚的に示すことで、新たな番組への関心を喚起することを狙っています。
クリエイターにとっては、この情報はどのエピソードが最も視聴者に響いているかを明らかにするだけでなく、より重要な点として、競合番組とのパフォーマンスを比較検討する材料となります。
Spotify の成長と今後の展望
今回の発表は、Spotify の第1四半期決算報告に続くものです。同報告では、プレミアム会員数が 500 万人増加し、合計で 2 億 6,800 万人に達したことが明らかになりました。これは過去 2 番目に高い総会員数であり、2020 年以降で最大の第1四半期の増加となります。
この新機能は、Spotify がポッドキャストプラットフォームとしての魅力を高め、クリエイターとリスナー双方にとってより価値のある体験を提供しようとする取り組みの一環と言えます。再生回数という透明性の高い指標を導入することで、ユーザーはコンテンツの人気度合いを把握でき、クリエイターはより効果的なコンテンツ戦略を立てやすくなる可能性があります。
まとめ
記事執筆時点(2025 年 5 月 7 日)では、この変更はまだ確認することができませんでした。
この機能が日本のポッドキャスト市場にどのような影響を与えるか、クリエイターがこの情報をどのように活用していくのか、そしてリスナーの行動に変化が見られるのか、引き続き注目していきたいと考えています。
最近、日本でもポッドキャストの人気が出てきましたが、キャスターの立場としては収益化の対応などが進んでいない側面もあるため、このようなプラットフォーム側の新機能が市場全体の活性化に繋がることを期待します。
ちなみに、日本では Spotify for Creators の収益化機能は利用できないため、この点もカバーしている YouTube やその他のサービスを活用するユーザーがほとんどかと思います。
出典: TechCrunch