Samsung が Galaxy Watch の次期 OS アップデートにおいて、「One UI 7 Watch」をスキップし、「One UI 8 Watch」へ直接移行する可能性があることが報告されました。これは、最近 Galaxy スマートフォン向けに展開が始まった「One UI 7」に続く形でのアップデートを期待していた多くのユーザーにとって、予想外の動きとなります。
現在、Samsung 製スマートウォッチの OS は Wear OS 5 を基盤とする「One UI 6 Watch」が最新版です。本来であれば、次のステップとして Wear OS 5.1 をベースとした「One UI 7 Watch」へのアップデートが見込まれていました。
One UI 7 Watch スキップの可能性
X ユーザーの IposDev 氏や SamMobile が報じた情報によると、Samsung は Galaxy Watch 向けのソフトウェアアップデートにおいて、One UI 6 Watch から直接 One UI 8 Watch へと移行する計画を立てているとのことです。これが事実であれば、Galaxy Watch シリーズにおいて初めてバージョン番号をスキップするアップデートとなります。
この異例のバージョンスキップの背景には、Galaxy スマートウォッチのソフトウェアバージョンを、同社の主力製品である Galaxy スマートフォンのバージョンと一致させたいという Samsung の意向があると見られています。
現在、フラッグシップモデルの Galaxy スマートフォンでは、リリースが遅れていた One UI 7 の展開がようやく始まっていますが、Samsung はその遅れを取り戻すかのように、次期バージョンである Android 16 をベースとする One UI 8 のリリースを早めている動きがあることも、この判断に影響していると考えられます。
実際に、Samsung は早ければ来月 (2025 年 6 月) にも One UI 8 のベータテストを開始し、安定版は 8 月か 9 月にフラッグシップ Galaxy スマートフォン向けに展開される見込みです。
このスケジュールを考慮すると、仮に One UI 7 Watch を今からリリースしたとしてもわずか数ヶ月の間で次世代にアップデートする必要があります。そのため、開発リソースやユーザー体験の観点からも、スマートフォンのソフトウェアと足並みを揃え、One UI 8 Watch へ直接移行する方が理にかなっていると Samsung が判断した可能性があります。
搭載される Wear OS バージョンについては不明
ただ、次期 One UI Watch がどの Wear OS バージョンをベースにするするかは現時点でわかっていません。
Android 15 ベースの Wear OS 5.1 であっても、現行からの着実な進化となりますが、最新の OS ではなくなることや Galaxy スマートフォンと足並みが揃わない可能性があります。
一方で、Wear OS 6 が搭載されれば、スマートフォンの One UI 8 (Android 16 ベース) と OS が揃うため、機能なども含めて整合性が取れます。また、Samsung は次期 Galaxy Watch シリーズ (Galaxy Watch 8 と予想) について、「革新的な新デザインと強化された健康関連機能」を予告しています。具体的な内容はまだ明らかではありませんが、Android 16 ベースの Wear OS 6 を採用する方が自然です。
しかし、過去にも見られたように、最新デバイスのみが最新 OS を先行して搭載し、既存モデルへの展開が遅れる、あるいはバージョンが異なるといった可能性も考えられます。つまり、最新の Galaxy Watch 8 シリーズだけが Android 16 ベースの Wear OS 6 (One UI 8 Watch) となり、既存モデルはしばらく異なる可能性もあり得ます。
まとめ
いずれにしても、Samsung が Galaxy Watch の次期アップデートで One UI 7 Watch をスキップし、One UI 8 Watch へ直接移行するという情報は、かなり珍しい動きです。
スマートフォンとのバージョン番号統一を図る動きは合理的ですが、搭載される Wear OS のバージョンについてはまだ不透明な部分が残るため、今後の情報や発表に注目です。