Microsoft は近日中に、ARM ベースのプロセッサーを搭載した新しい Surface デバイスとして、13 インチの「Surface Laptop 13」と 12 インチの「Surface Pro 12」の 2 モデルを発表する予定です。
これらは、Qualcomm の Snapdragon X Plus チップを採用し、「Copilot+ PC」としても位置づけられる、より手頃な価格帯のモデルとなる見込みです。発表は2025年5月6日に行われると報じられています。
以下は現時点で確認されている、新しい Surface Laptop 13 と Surface Pro 12 のデザイン・仕様についてまとめたものです。
Surface Laptop 13 インチ : Surface Laptop Go の後継、より手頃なARM ノート PC
Microsoft は数年ぶりにデザインを一新したノート PC を投入するようです。新しい「Surface Laptop 13」は、これまでの「Surface Laptop Go」シリーズの後継モデルと見られ、既存のハイエンドモデル(13.8 インチまたは 15 インチ)よりも下に位置づけられる、より安価な選択肢となります。
- デザインとディスプレイ
- 丸みを帯びたデザイン: 従来の Surface 世代に見られた角張った要素がなくなり、全体的により丸みを帯びたデザインを採用しています。ただし、Microsoft のハードウェア製品らしさを残す形状も維持されています。
- カラーバリエーション: プラチナ(グレー)、オーシャン(ライトブルー)、バイオレットの 3 色が用意される見込みです。
- ディスプレイ: 13 インチの PixelSense LCD タッチスクリーンディスプレイを搭載。Surface Pen に対応する可能性が高いです。ただし、リフレッシュレートは 60Hz にとどまるようです。
- 薄型設計: 厚みは 15.5 mm と薄型です。
- キーボードとポート
- キーボードとトラックパッド: アイランドスタイルのキーボードとガラスタッチパッドを採用。キーボード右上には Windows Hello 対応の指紋認証リーダーも搭載されます。
- ポート構成: Surface Connect ポートは廃止され、USB-C ポートが 2 つ、USB-A ポートが 1 つ、そして 3.5 mm オーディオジャックが搭載されます。USB 4.0 やカードリーダーは搭載されず、5G 対応モデルの有無については現時点では不明です。
- パフォーマンスとバッテリー
- プロセッサー: QualcommのSnapdragon X Plus(8コアバージョン、X1P-42-100)を搭載。最大動作クロックは 3.4GHz とされています。
- メモリとストレージ: 最大 16GB の RAM と、256GB または 512GB の UFS ストレージを選択できるようです。
- バッテリー駆動時間: ローカルでの動画再生時で最大 23 時間という長いバッテリー駆動時間を実現するとされています。
- 充電: USB Power Delivery(USB PD)に対応し、最低 27 W以上の出力を持つ USB-C 充電器で充電可能です。Surface Connect がなくなった影響か、ACアダプターは同梱されないようです。
Surface Pro 12インチ: より手頃なARM搭載2-in-1タブレット
Surface Laptop 13 と同時に、より手頃な価格帯の ARM 搭載 2-in-1 タブレットとして「Surface Pro 12」も発表されます。従来の ARM 搭載 Surface タブレットは比較的高価でしたが、この新モデルで価格帯が下がることが期待されます。
- デザインとディスプレイ
- 刷新されたデザイン: 従来モデルから大幅に刷新され、より丸みを帯びた角と、滑らかにカーブした背面デザインを採用しています。
- 薄型・軽量: 厚さわずか7.8mmの金属製筐体を採用しています。
- キックスタンド: Surface Proシリーズの特徴であるキックスタンドも健在で、最大165度まで任意の角度で固定できます。
- ディスプレイ: 12インチのLCDディスプレイを搭載し、Microsoftはこれを「PixelSense Flow Panel」と呼んでいます。これが120Hzのリフレッシュレートを意味するかどうかは現時点では不明ですが、Surface PenおよびSurface Pen Slimによる手書き入力や描画に対応することは確実です。
- カラーバリエーション: バイオレット、オーシャン(ブルー)、プラチナ(グレー)の3色が用意されます。
- パフォーマンスとバッテリー、その他
- プロセッサー: Surface Laptop 13インチと同様、QualcommのSnapdragon X Plus X1P-42-100(8コア、最大3.4GHz、AIタスク用NPU内蔵)を搭載します。
- メモリとストレージ: 最大 16GB の RAM と、256GB または 512GB の UFS ストレージを搭載する構成が用意される見込みです。
- バッテリー駆動時間: ローカルでの動画再生時で最大 16 時間のバッテリー駆動時間を実現するとされています。
- ポート構成: USB-C ポートが 2 つのみ搭載されます。ヘッドホンは USB-C 接続またはワイヤレス接続となります。
- キーボード: 別売りのSurfaceキーボードに対応し、本体カラーに合わせた3色が用意されます。
- 充電: Surface Laptop 13インチと同様、USB PDに対応(最低27W)し、ACアダプターは同梱されません。
まとめ
Microsoft が投入する新しい ARM ベースの Surface デバイスは、Snapdragon X Plus を搭載することで、パフォーマンスとバッテリー効率の両立を目指していると考えられます。特に Surface Laptop 13 は、従来の Surface Laptop Go ユーザーにとって有力なアップグーレド先となりそうです。
一方、Surface Pro 12 は、より手頃な価格で Surface Pro を使うことができるようになり、わずかに小さくなることで、持ち運び用デバイスやサブデバイスとしてもさらに使いやすくなることが期待できます。
今回、両モデルに共通するACアダプターの非同梱という点は、環境負荷低減への配慮かもしれませんが、おそらく Microsoft 独自の Surface Connect ポートが廃止されたことにも起因している可能性があります。いずれにしてもユーザーは別途充電器を用意する不便さはありますが、Surface Connect に縛られることがなくなった点は良い変化だと思います。
日本での発売時期や価格については現時点では不明ですが、手頃な価格帯が期待されるだけに、教育市場や法人市場での Chromebook や他の Windows ノートPCとどの程度競合するかが気になるところです。ただ、Chromebook よりは高価になるはずなので、教育市場というよりもコンシューマや法人向けという色が強いように思います。
発表はそろそろだと言われていますので、正式発表と日本での展開についても期待ですね。
出典: WinFuture