Google は、ビジネスや教育現場における動画活用のニーズに応えるため、同社の動画作成ツール「Google Vids」にAIを活用した複数の新機能を導入することを発表しました。
これにより、専門的なスキルや高価な機材がないユーザーでも、より手軽に質の高い動画コンテンツを作成できるようになります。新機能は、Google AI Pro または Ultra プランのユーザー向けに本日より順次提供が開始されます。
なお、「Google AI Pro プラン」とは既存の「Google One AI プレミアム」プランが名称変更されたもので、「Google AI Ultra」は新たに追加されたサブスクリプションプランです。詳しくは こちらの記事 をご覧ください。
Google Vids で導入された主な新機能
今回の新機能には、動画制作のサポートから編集作業を効率化する機能まで含まれています。
- Geminiによる動画生成支援の強化: 既存の Google スライドを基に動画を生成する機能において、Google の AI モデル「Gemini」がスクリプト作成、ナレーション生成、アニメーションの追加などを支援します。これにより、より洗練された動画コンテンツの制作が効率的に行えるようになります
- 自動文字起こしのトリム機能: 録画された動画のトランスクリプト(文字起こし)を Gemini が自動生成し、「えー」や「あのー」といったフィラーワードや不要な沈黙を識別します。ユーザーはワンクリックでこれらの箇所を削除し、編集作業を大幅に効率化できます
- バランスサウンド機能: 動画内の音声レベルのばらつきをワンクリックで自動調整し、全体の音量を均一化します。複雑な音声ミキシング作業を行うことなく、聞き取りやすいクリアな音声品質を実現します
- AIアバター機能: ユーザーが作成したスクリプトに基づき、AI アバターがメッセージを伝達する動画を生成します。これにより、実際に人物を撮影することなく、オンボーディング資料、各種アナウンス、製品説明などの動画コンテンツを迅速かつ一貫した品質で制作することが可能になります。タレントの選定や撮影スケジュールの調整といった手間を削減できます。
各機能の提供開始時期
これら 4 つの提供開始時期はそれぞれ異なります。
- Geminiによる動画生成支援の強化: 来四半期に一般提供開始予定
- 自動文字起こしのトリム機能: 来四半期に Labs にて提供開始予定
- バランスサウンド機能: 来月に一般提供開始予定
- AIアバター機能: 来月に Labs にて提供開始予定
まとめ
Googleは、これらのAIを活用した新機能を通じて、動画制作のハードルを下げ、より多くの人々が情報を効果的に伝達するためのツールとしてGoogle Vidsを活用できるよう支援していく方針です。各機能のデモンストレーションビデオも公開されており、実際の動作を確認することができます。
提供される機能と時期は上記のとおりですが、Google Vids自体およびこれらの新機能は、Google AI Pro または Ultra プランの加入者に対して本日より提供が開始されています。