Google は 2025 年 5 月 1 日 (米国時間)、電話サービス「Google Voice」の Android アプリにおいて、通話中のユーザーインターフェース (UI) デザインを刷新したことを発表しました。また、ビジネス向けプランでは新たに3者間通話機能もサポートされます。
Material You に準拠した新しい通話 UI
今回のアップデートにより、Google Voice の Android アプリの通話画面は、Google Material You デザインに準拠したデザインへと変更されました。主な変更点は以下のとおりです。
- 終話ボタン: 画面下部中央に、丸みを帯びたピル形状の赤い終話ボタンが配置されました。
- 操作ボタン: 従来グリッド状に配置されていたボタンは、終話ボタンの上に「キーパッド」「ミュート」「サウンド」「録音」といった主要な操作ボタンが1列に並ぶ形に変更されました。なお、「録音」機能や、その横に配置されることがある「転送」「保留」「統合」といったボタンは、主にビジネス/エンタープライズ アカウント向けの機能です。
- 表示される内容: 相手のアイコン (アバター) が大きく表示されるようになり、「Google Voice Wi-Fi / data call」といった通話状況を示すテキストは、アイコンの上に移動しました。
- 通知: 画面最上部には、「通話参加者が保留中です」といった通知が表示されるようになりました。

Google はこの新しい UI について、「すべてのデバイスで Google Voice の(見た目と操作感)の一貫性をもたらし、Google Meet に似た直感的な通話レイアウトと、主要な通話コントロールの配置改善を実現する」と説明しています。この UI の刷新は、無料ユーザーを含むすべての Google Voice ユーザーが対象となります。
ビジネス向けに3者間通話機能を導入
今回の発表では、ビジネス向けの Google Workspace ユーザー (Voice Starter, Voice Standard, Voice Premier サブスクリプション、および SIP Link Standard, SIP Link Premier カスタマー) を対象とした、3者間通話機能のサポートも開始されました。
これにより、進行中の通話に別の参加者を追加して、最大 3 人で同時に会話することが可能になります。通話中に「追加 (Add)」ボタンをタップして連絡先を検索・選択し、「統合 (Merge)」ボタンをタップすることで、2 つの通話を 1 つにまとめることができます。

Google はこの機能の活用例として、以下を挙げています。
- 多言語での会話に通訳を追加する
- 関連する議論について弁護士などに直接助言を求める
- 電話を取り次ぐ際に、紹介を兼ねて転送先の相手を一時的に通話に加える
新しい通話 UI と3者間通話機能は、2025年5月1日から段階的に展開されており、今後数週間かけてすべての対象ユーザーが利用可能になる予定です。
日本での利用について
Google Voice は、残念ながら現時点 ( 2025 年 5 月) で日本国内においては正式にサービス提供されていません。そのため、今回の UI 刷新や新機能の追加は、日本の多くのユーザーにとっては直接的な影響は少ないと考えられます。しかし、海外で Google Voice を利用されている方にとっては便利なアップデートになるはずです。