Google は、Android 向けの Google メッセージアプリにおいて、RCS (リッチコミュニケーションサービス)を利用している連絡先を一目で判別できる新機能を準備していることが、ベータ版アプリの APK 解析から明らかになりました。
RCS ラベルで連絡先の対応状況が確認できるように
現在、Google メッセージの「チャットを開始」画面では、連絡先が RCS を利用しているか SMS のみかを判別する手段がありません。今回、Android Authority が報告した導入予定の新機能では、連絡先の名前や番号の横に「RCS」ラベルが表示され、RCS 対応の連絡先を明確に識別できるようになります。このラベルは、iPhone ユーザーで RCS を有効にしている場合にも表示されます。
以下は実際にラベルが表示されているところのスクリーンショットです。

さらに、Google メッセージは連絡先リストの UI も調整しており、RCS 対応のユーザーは色付きで表示され、SMS のみの連絡先は白色で表示されるようになります。
また、この機能は複数の電話番号を持つ連絡先にも対応しており、いずれかのうち1つが RCS に対応している場合も、その番号の横に RCS ラベルが表示されるため、ユーザーが RCS 対応の番号を選びやすくなります。
RCS ラベルのメリット
RCS は、従来の SMS よりも多くの機能と高解像度メディアの共有などができ、非常に便利なコミュニケーションサービスです。また、昨年の iOS 18 のリリースから Apple の iMessage と Android の間でデフォルトで RCS が利用できるようになり、サードパーティのサービスを利用しなくても簡単に高機能なメッセージングが使えるようになりました。
RCS ラベルが表示されるようになれば、ユーザーは連絡先が RCS を利用しているかどうかをすぐ把握できるようになり、他のアプリを経由しなくてもデフォルトアプリでメッセージのやり取りがしやすくなります。
日本での RCS 普及と今後の展望
現時点では、この機能はベータ版となっているため、最終的なリリースやいつリリースされるかについてはわかりません。しかし、機能しているところを見ると、近々公開される可能性があります。
なお、日本では 2025 年 4 月 1 日から KDDI が iPhone ユーザー向けに国内キャリア初の RCS の提供を開始しました。それ以外のキャリアはまだ非対応となっていますが、日本でも Google メッセージと iMessage 間での RCS チャットが実現し始めていますので、今後も Google メッセージの進化には期待したいですね。
とはいえ、日本でのコミュニケーションツールは LINE のシェアが高いため、Google メッセージなどの RCS メッセージがそこに割って入れるかは何とも言えません。しかし、実際に使っているユーザーからすると、よりシンプルなインターフェースと十分な機能(高画質画像、ステッカー、絵文字、その他の機能)、Google エコシステムに結びついた利便性(主に Android ユーザー)、何よりデフォルトアプリというメリットがあります。これをきっかけに、デフォルトのメッセージアプリで RCS を使ったコミュニケーションが増えてくれると良いのですが。
出典 : Android Authority