Google の AI アシスタント Gemini に、現在一部の Android スマートフォンで利用可能な「かこって検索 (Circle to Search)」に似た新機能が開発中である可能性が浮上しました。この情報は、Google 自身が公開したプロモーションビデオから偶然発見されたものです。
Android Authority によると、Google が Instagram で公開した Gemini の画面共有機能を紹介する動画の中に、これまで未発表だった「Circle Screen (DF)」というオプションが表示されているのが確認されました。
「Circle Screen」とは?
この「Circle Screen (DF)」オプションは、Google の Instagram アカウントが最近投稿した Gemini の画面共有機能を紹介する動画内で確認されました。

動画に表示されていた「DF」という文字は、おそらく製品リリース前に Google 社員がテストをする際に使う用語「DogFood」を示している可能性があります。今回のケースでは、Gemini の Circle Screen 機能が社内でテストされており、そのテスト担当者の一人が誤って DogFood 版のアプリを使って動画を撮影してしまったものと思われます。つまり、この機能はまだ開発・テスト段階にあると考えられます。
現時点では詳細な動作は不明ですが、機能名から推測するに、この機能は Gemini を使用中に、画面上の特定の一部分を囲むことで、その部分に関連する情報を Gemini に質問するためのコンテキストとして利用できるようにする機能だと思われます。
なお、すでに Gemini では「画面について質問する」機能が提供されており、これは画面全体のスクリーンショットをコンテキストとして使用するのに対し、「Circle Screen」はより焦点を絞った情報検索を可能にする点で違いあると考えられます。
ただし、この機能は Google 検索と連携する「かこって検索 (Circle to Search)」と機能的に非常に似ています。Android Authority は、両機能が共存する可能性、あるいは将来的に「かこって検索」が Gemini の「Circle Screen」機能に吸収・統合される可能性もあると指摘しています。Google が最終的にどのような形で提供するかは不明です。
新機能への期待と今後について
「かこって検索」は、スマートフォンでの情報検索をより直感的でシームレスにした便利な機能として評価されています。同様の機能が AI アシスタントである Gemini に直接組み込まれるとなれば、Gemini の利便性がさらに向上し、アプリ連携などを超えて、スマートフォンの操作により深く統合されていく可能性があります。
一方で、Google 検索と Gemini という、AI を活用した情報提供ツール間で類似機能が存在することになり、Google がこれらのサービスを今後どのように整理・統合していくのかという点でも注目されます。
今回の「Circle Screen (DF)」は、あくまで社内テスト版のプロモーションビデオから偶然リークした情報であり、Google からの正式な発表はまだありません。機能の詳細や提供時期、そもそも一般公開されるのかどうかも含め、現時点では不明な点が多く残されています。
出典 : Android Authority