先日、Google は新しいミッドレンジスマートフォン Pixel 9a を正式に発表しましたが、どうやら 8GB RAM という都合上、一部の Gemini AI 機能が使えないことが明らかになりました。これには電話アプリの「通話メモ (Call notes)」や「Pixel Screenshots」が含まれます。
Ars Technica が報じているところによれば、Google Pixel 9a は「Gemini Nano 1.0 XXS」(超超小型)モデルを搭載しているとしています。このモデルは Pixel 8 および Pixel 8a にも搭載されており、バックグラウンドで継続して実行されることがなく、必要に応じて RAM に読み込まれ、テキスト入力だけに対応しています。
つまり、テキスト以外の情報を並行して利用できるマルチモーダル機能を搭載していないため、Pixel 9a は 画像(Pixel Screenshots)や音声(通話メモ)を同時に処理できないということになります。
例えば、Pixel 9a は、Pixel 8 と同様にレコーダーでの要約などの機能を使用できますが、Gemini Nano 1.0 XXS を搭載していることで並行して処理ができないため、音声を録音して文字起こしをしたあとにのみ、要約をすることができます。
ちなみに「Pixel Screenshots」は、保存したスクリーンショット内のテキストや情報を、要約や検索、分類でき、リマインダーやメモなども追加できる機能です。一方、通話アプリの「通話メモ」は、通話中の会話内容をリアルタイムで要約し、後から確認できるようにする機能です。
ただし、Pixel 9a ですべての高度な Gemini AI 機能を使えないわけではなく、Tensor G4 と TPU、あるいはクラウドを使って処理する Pixel Studio やカメラの「一緒に写る」などは利用できます。
手頃な価格で AI 機能が使えることが魅力の Google Pixel 9a ですが、RAM 容量のせいでごく一部の機能に制限があるのは残念です。
とはいえ、日本国内では Pixel Stduio を使えるようになり、Pixelscreenshots も今後利用できるようになる予定ではあるものの、通話アプリの「通話メモ」機能はまだ利用できません。そのため、今のところ大きな影響はなく、今後、これらの機能が日本でも広く展開されたときには、上位モデルを検討するのも1つの選択肢になります。