Qualcomm がモバイルデバイス向けの新しいチップセット Snapdragon 6s Gen 3 をリリースしました。しかし、いくつかの報告から新しいはずの Snapdragon 6s Gen 3 は、2021年にリリースされた Snapdragon 695 よりもわずかに優れているだけで、2022年にリリースされた Snapdragon 6 Gen 1 よりも性能が劣っていることが確認されています。
Qualcomm は2021年に Snapdragon のラインナップの命名規則を変更していますが、結局いまも「s」や「+」や何やらとわかりづらくなっています。今回発表された Snapdragon 6s Gen 3 も同じような傾向にあり、以前のものよりも性能が高いのか低いのかが名前から判断することができません。
Snapdragon 6s Gen 3 はクロック周波数がわずかに優れているものの、仕様面で見ると2021年にリリースされた Snapdragon 695 チップセットと類似点が多くなっています。以下が近いチップセットとの仕様の比較となります。
仕様を見る限りでは、Snapdragon 695 や 4 Gen 1 からクロック周波数が向上している以外、ほぼ共通していると言えるレベルです。そのため、新しい Snapdragon 6s Gen 3 は Snapdragon 695 の名称変更のようなものとも言えます。
本来であれば新しい命名規則に変更されたことで、性能も向上しているように受け取ってしまいますが、実際のところでは数年前のチップセットと同じものとなります。これは Snapragon 4 Gen 1 のときにも同じことをしており、結局また繰り返されたようです。