以前 Google Pixel 9 シリーズとなる Pixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XL のプロトタイプの実機写真がリークされましたが、その後にベンチマークテストが実施され、Google Tensor G4 チップセットの仕様が明らかにされました。
Rozetked が行ったベンチマークテストによれば、Tensor G4 は1+3+4 コアの構成で、1つの Cortex-X4コア、3つの Cortex-A720 コア、4つの Cortex-A520 コアになることが確認されました。また、Pixel 9 シリーズはすべて同じ Tensor G4 プロセッサを搭載します。
- Cortex-X4 (3.1GHz) ×1
- Cotrex-A720(2.6GHz) ×3
- Cortex-A520 (1.95 GHz) ×4
新しい Tensor G4 は現行の Tensor G3 と比べてコアが1つ減り、9コアから8コアへと変更されました。また、G4 はより高い周波数で動作しており、メインのコアが X3 から X4 へとアップグレードされています。これまでの Google Tensor チップセットと比較すると次のようになります。
| Tensor | Tensor G2 | Tensor G3 | Tensor G4 |
| Cortex-X1 (2.8 GHz) ×2 | Cortex-X1 (2.85 GHz) ×2 | Cortex-X3 (2.91 GHz) ×1 | Cortex-X4 (3.1 GHz) ×1 |
| Cortex-A76 (2.25 GHz) ×2 | Cortex-A78 (2.35 GHz) ×2 | Cortex-A715 (2.37 GHz) ×4 | Cortex-A720 (2.6 GHz) ×3 |
| Cortex-A55 (1.8 GHz) ×4 | Cortex-A55 (1.8 GHz) ×4 | Cortex-A510 (1.7 GHz) ×4 | Cortex-A520 (1.95 GHz) ×4 |
Arm によれば、Cortex-X4 になることで前世代と比較して15%のパフォーマンス向上と40%の電力効率を実現したとしており、Snapdragon 8 Gen 3 でも使用されています。A720 も前世代と比較して電力効率が20%向上、A510 も22%の向上となります。
さらに今回のリークでは AnTuTu ベンチマークテストの結果も紹介されています。ただし。今回ベンチマークテストを行ったデバイスはプロトタイプであり、ソフトウェアの最適化が済んでいないためスコアはあくまで参考値となります。
Google Pixel 9 シリーズおよび Google Tensor G4 プロセッサの AnTuTu ベンチマークテストの結果は次のとおりです
- Pixel 8 (参考) : 877,443 ポイント
- Pixel 9 (Tokai) : 1,016,167 ポイント
- Pixel 9 Pro (Caiman) : 1,148,452 ポイント
- Pixel 9 Pro XL (Komodo) : 1,176,610 ポイント
Tensor G4 はマイナーアップデートになると言われていましたが、今回の結果から少なくとも Tensor G4 は G3 よりもパフォーマンスが向上していることが期待できます。発売まででさらにパフォーマンスか改善する可能性も期待できるため、今後に期待です。
なお、Pixel 9 シリーズまでは Samsung のチップが使用されますが、最新の 4nm プロセスにより製造され、熱管理と電力効率を改善すると言われています。一方、来年リリース予定となる Pixel 10 には TSMC による Tensor G5 チップが採用される予定です。
