MediaTek は Chromebook 向けの新しいチップセットとして、MediaTek Kompanio 838 (MT8188) を COMPUTEX 2024 にて正式に発表しました。このチップセットはプレミアム Chromebook を対象としており、パフォーマンスの向上と AI 拡張機能のサポートを備えています。
MediaTek の発表によれば、Kompanio 838 はパフォーマンスとマルチタスク機能、長時間のバッテリー駆動時間を実現するとし、新しいチップセットでは DDR4 と LPDDR4X をサポートし、メモリの帯域幅も前世代の2倍となっています。
パフォーマンスの向上については、MediaTek Kompanio 500 シリーズから大幅なアップグレードになっているとしており、例えば最大76%高速なグラフィックパフォーマンス、CPUベースのベンチマークで最大66%、ウェブベースのベンチマークで最大60%のパフォーマンス向上が期待できるとしています。
最新の AI 拡張機能をサポートするため専用の MediaTek NPU 650 を搭載します。主に画像データ処理向け設計されとり、この他には MediaTek Imagiq 7 シリーズ ISP により HDR やデュアルカメラのサポート、低照度撮影の改善など写真と動画品質の向上が期待できます。
この他には AV1 ビデオデコードや最大2台の 4K ディスプレイの同時出力サポート、Wi-Fi 6E をサポートします。より詳細な内容についてはこちらをご確認ください。
なお、新しい MediaTek Kompanio 838 (MT8188) は今後発売される Lenovo の Chromebook にチップセットが搭載されることを示唆しています。そして MT8188 はこれまで Chromebook タブレットに搭載されることが長らく報告されており、最初に開発されているデバイスは Lenovo Duet シリーズの後継機種である可能性も示されていました。