Minimal Phone の一部仕様変更が発表。リリースまでのタイムラインも明らかに

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今年2月に Indiegogo で出資を募っていた e-ink ディスプレイと物理キーボードを備えた Minimal Company の Android スマートフォン 「The Minimal Phone」が、いくつかの改良による仕様変更とリリースまでのタイムラインを明らかにしました。

内容としてはポジティブな方向に変更されたものが多く、デバイスのデザイン変更や UX の調整、スペック面でもいくつかの調整が行われています。すでに出資者はメールや Discord のコミュニティで変更内容を確認できていると思いますが、ここで改めてまとめておきます。

目次

変更された仕様

  • ディスプレイのサイズ変更
    • 3.5インチ から 4.3インチ 800×600 に変更
    • より大きく鮮明に、アプリの使いやすさと可読性を向上させるため
    • ただし ppi が落ちる可能性がある(232.56 PPI)
  • キーボードのサイズ調整
    • 本体サイズが大きくなったことにあわせてキーサイズも変更
    • タイピングの快適さを向上させるため
  • スマートフォンのサイズ変更
    • 1.5mm 薄くなった
    • 軽量さと扱いやすさを向上させるため
  • メモリ(RAM)の増量
    • 6GBRAM を 8GBRAM に増量
    • マルチタスクとパフォーマンスの改善のため
  • プロセッサのアップグレード
    • Helio G88 から G99 にアップグレード
    • 約54%の高速化により、アプリの起動や操作性の効率向上のため
  • 拡張ハードウェアサポート
    • プロセッサを変更したことにより、サポートのスケジュールが延長
    • OSとセキュリティのアップデートの保証も延び、2030年以降もサポートが可能
  • ナビゲーションの改善
    • キーボードの上に Android の3ボタンナビゲーションを追加
    • 操作性の向上のため
  • バッテリー容量の変更
    • 4,000mAh から 3,000mAh に減少
    • G99 プロセッサの電力効率向上により、スリムなサイズを保ったまま駆動時間を維持できるため
    • これは正直デメリットな気がする
  • フロントカメラの削除
    • コンパクトなサイズを維持したままシンプルに使うため
    • これは良い判断だと思う

続いて大まかにリリースまでのスケジュールです。今月から実際の製作に取り掛かり2024年9月の出荷を目標に進めていくようです。

  • 2024年5月
    • 工業デザインの完了と確認
    • 製造パートナーとのキックオフ
    • PCB設計とモデル設計
  • 2024年6月
    • 部品の初期成形ツールの開発と製造
    • エンジニアリングサンプルの作成および検証
  • 2024年7月
    • PCBテストとデバッグ
    • 成形金型の制作とツールの開発・調整
  • 2024年8月
    • PCB 改良、エンジニアリングテストサンプル作成と検証
    • 最終生産への準備
  • 2024年9月
    • 生産ラインのテストと本生産
    • および最終製品出荷予定

現状では予定どおりに進んでいると思われ、Discord のコミュニティでも精力的にコミュニケーションやフィードバック対応を行っているため、よほどのことがない限りは時間がかかったとしても製品を手にすることができそうです。

なお、今後数日以内に Minimal Company の Web サイトと Indiegogo のページで Minimal Phone の新しいレンダリング画像と動画を公開する予定としています。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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