Google は ChromeOS から Chrome ブラウザ を分離させるという取り組みを2年以上にわたって行ってきましたが、新たな報告によるとChromeOS 116でこれが導入される可能性があるようです。
このプロジェクトは「Lacros」と呼ばれており、これまでのようにChromeOSに統合されたChromeブラウザではなく、Linuxを利用することでChromeOSとは独立してChromeブラウザが使えるようになるものです。これによって、今までのようにChromeOSのアップデートとともにブラウザがアップデートされることを待つのではなく、ブラウザのみのアップデートも受信できるようになります。
今回の報告はAbout Chromebooksによるもので、最近変更されたコードからChromeOS 116でLacrosブラウザが導入される可能性を発見したと伝えています。コードの変更は比較的小さいようですが、ChromeOS 116でLacrosブラウザを有効にする手順が説明されていることが確認されています。
11行目と12行目に記述されている「Pre M116」という表現はこれまでなく、新たに追加されたということは、116でフラグを有効にせずとも導入される可能性があります。
また、ChromeOS 116ではすでに Lacros is the only browser ( #lacros-only )というフラグが存在しており、Lacros関連のフラグを有効にすることでChromeブラウザのバージョンが「beta-lacros」に切り替わります。つまり、組み込みのブラウザではなくLinuxのChromeブラウザ(Lacros)が動作していることを示しています。
これまで、組み込みのブラウザとLacrosを併用したときには2つのブラウザアイコンが表示されていましたが、上記のフラグを有効にすることで組み込みのブラウザではなくLacrosのみを使用することになります。
そのため、Lacrosは実際に導入するまであと少しのところに来ていると思われます。ユーザー側に大きな影響はありませんが、ChromeOSのアップデートと切り離されることによって、Chromeブラウザへのアップデートがすぐ受けられるようになるだけでなく、自動更新ポリシーに関係なくブラウザはアップデートされるということも期待できます。
Source About Chromebooks