Googleは初の折りたたみ式スマートフォン「Pixel Fold」に採用されたヒンジの設計と構築方法について、どのような考えや開発経緯があったかを公式ブログで共有しました。
Pixel Fold は、現在市場で販売されているどの折りたたみ式スマートフォンよりも、閉じた状態でも開いた状態でも最も薄く、これを実現するために必要だった箇所としてヒンジを挙げています。
このヒンジは180度流体摩擦ヒンジが搭載されており、開くとほぼフラットな状態になります。他の折りたたみ式デバイスでは、ヒンジ部品がディスプレイの下にあることで厚みが増すため、ヒンジがディスプレイを開いたときに邪魔にならない場所に移動したことで薄いフォームファクターを実現できたとしています。
このヒンジのデザインを実現するために機械的なものだけでなく紙や書籍のようなものからインスピレーションを求め、最終的に紙製のパスポートから得たことをブログ内で伝えています。また、開いたり閉じたりするときの動作感や信頼性、しっかりと閉まるようにマグネットのバランスを調整することやヒンジそのものの強度や見た目にもこだわりと持って開発されています。さらにヒンジに採用された素材も明らかにされており、頻繁な折りたたみに耐える強度であることは光沢のある見た目から、アルミニウムよりも強度の高いステンレススチールを選択したとしています。
結果的にバッテリー容量の増加だけでなアルミニウムよりも重いステンレスが選ばれたことで、デバイスの重さに影響を与えた可能性はありますが、耐久性も兼ねての選択ということでしょう。
細かな話はGoogle公式ブログをご覧いただければと思いますが、ここまではっきりとデバイスについて公開されることは珍しいですね。それだけPixel Foldには力を入れているということだと思います。