現在、何らかの理由で Android 16 QPR1 安定版のアップデートを受け取れていない一部の Android 16 QPR1 Beta 3.1 ユーザーから、Google ウォレットや VPN で問題が起きていることが報告されています。
発生している問題の詳細
Android 16 QPR1 Beta から Android 16 QPR1 安定版へと移行するにあたり、データを削除しないで安定版に移行できる「データワイプなし」のアップデートが 2 週間ほど前から展開されていますが、このアップデートは現時点ですべての希望するユーザーに展開されているわけではありません。
その影響を受け、現在 Android 16 QPR1 Beta 3.1 を実行している一部の Pixel デバイスで、次の 2 つの問題が報告されています。
Google ウォレットでセキュリティに関する警告が表示される
Google ウォレットを起動すると、「デバイスがセキュリティ要件を満たしていません (Device doesn’t meet security requirements)」という警告メッセージが表示されることがあります。
メッセージには「このデバイスは root 化されているか、未認定のソフトウェアを実行している可能性があります」と記載されています。

ほとんどのユーザーは、表示された「OK」をタップすれば通常どおりサービスを利用できますが、一部のユーザーは Google Pay での支払いができなくなっています。
Google One VPN に接続できない
Pixel デバイスに標準で提供されている Google One VPN に関する問題も報告されています。
影響を受けているデバイスでは VPN に接続しようとすると、「このアカウントでは利用できません (isn’t available for this account)」というエラーが表示され、サービスが利用できなくなります。
問題の原因と今後の見通し
この問題は、Android 16 QPR1 Beta 3.1 を利用しているユーザーに対して、データを消去しない安定版へのアップデート (OTA) が完全に展開されていないことが原因です。
通常、この「データワイプなし」のアップデートは、安定版のリリース後すぐに提供されますが、今回は遅延が発生しています。
Google が 2025 年 10 月のセキュリティパッチと合わせて、この問題を修正したアップデートを配信する可能性がありますが、現時点では公式な発表はありません。
現時点での対処法
この問題をすぐに解決したい場合、Android ベータプログラムに再度参加し、Android 16 QPR2 Beta 2 にアップデートするか、あるいはデータを削除して安定版に戻すという方法もあります。
現在最新ベータ版となる Android 16 QPR2 Beta 2 は比較的安定していますが、ロック画面にメディアプレーヤーが表示されないといった、いくつかの小さい問題が存在しています。
いずれにしても、現状では Google から公式なアナウンスがないため、影響を受けているユーザーは公式対応を待つか、アップデートもしくはデータを削除して安定版に戻すしかありません。
出典: 9to5Google