一般的に Chromebook (ChromeOS) を初期状態にリセットする方法として「Powerwash」がありますが、Google は ChromeOS 128 から「サニタイズ」と呼ばれる新機能が追加されています。この機能は Powerwash のようにデバイス全体をリセットするのではなく、デバイスの設定のみをデフォルトにリセットするシンプルな機能です。
ChromeOS 131 から機能の名称が変更になり、動作も若干変更されています。基本的な部分は変わっていませんが、機能の詳細と使い方については以下の記事をご覧ください。
なお、この機能は個人の Google アカウントで Chromebook にログインしているときには Chromebook の設定アプリから [システム環境設定] > [サニタイズ] で使用することができます。「リセット」セクションに表示されており、Powerwash の下にあります。
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一方、管理されたデバイス(Chrome Enterprise Upgrade)の場合は表示されず、管理コンソールにも「サニタイズ」のリセットオプションは表示されませんでした。
実際に試してみた
実際に「サニタイズ」を実行するためにクリックすると、最初に機能の説明(デバイスのサニタイズ)が表示されます。この説明によれば、サニタイズすることで拡張機能が無効になり、設定が安全なデフォルトにリセットされるとしています。ただし、タブ、ファイル、Cookie は保持されます。
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これは望ましくないポップアップなど、予期しない動作が発生する場合、特にインストールした Chrome 拡張機能やアプリが悪さをしている可能性があるときに使う機能となります。
[サニタイズ]をクリックすると、デバイスが一瞬暗転してリセットがかかり、すぐに起動します。このときデータなどのリセットはされず、拡張機能が無効になって、ChromeOS と Chrome ブラウザの設定がデフォルトの値に戻ります。
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再起動後はサニタイズが成功したというポップアップが表示され、何がリセットされたかを見ることができますが、この画面だけはなぜか英語のままでした。
この機能を使えば、Chrome拡張機能や設定に原因があると思われる問題や予期せぬ動作を、Chromebook を工場出荷時にリセットする必要なく解決できる可能性があります。トラブルシューティングの第一歩として便利な機能だと思います。
なお、同じ Google アカウントで設定などの同期を有効にしている場合、他のログインしている別の Chromebook も拡張機能が一時的に無効になるので注意してください。