Android 17 の公式リリースノートには、音声通話やビデオ通話の通信を優先的な 5G や 4G ネットワークへ自動的に振り分ける機能が記載されています。
この機能が有効になると、駅や競技場など回線が混雑する場所でも、通話の遅延や途切れを抑えられる可能性があります。ただし、キャリアが対応するネットワークを用意している場合に限られます。
通話専用の「優先レーン」を自動で使う仕組み
5G のキャリアは、1 つのネットワークを複数の仮想的なレーンに分割し、用途ごとに異なる回線を割り当てる技術を利用できます。
これは一般に「ネットワークスライシング」と呼ばれ、たとえば動画通話専用のレーンを用意し、そこに優先的な帯域を割り当てるといった使い方が可能です。
Android 17 は、このレーンを WhatsApp や Zoom、Google Meet といった通話アプリの通信に自動で割り当てる仕組みを OS 側に組み込みました。
アプリ側で特別な対応をしなくても、通話の開始と終了をシステムが自動的に検知し、通話中の通信だけを優先レーンへ切り替えます。通話が終了すると、通信は通常のネットワークに戻ります。
利用にはキャリア側の対応が必要
この機能を利用するには、携帯電話会社(キャリア)が通話専用のネットワークレーンを提供している必要があります。
米国では T-Mobile や Verizon が動画通話向けのレーンを提供しており、通話アプリの通信を優先的に扱う仕組みがすでに存在します。なお、誘導先は 5G のネットワークに限らず、4G の優先的な接続が使われる場合もあります。
一方で、レーンが用意されていないキャリアの回線を使っている場合、Android 17 を搭載していてもこの機能を活用することはできません。
日本での対応状況は明らかになっていない
現時点では、国内のキャリアがこの機能に対応するネットワークレーンを提供しているという情報は確認できていません。
たとえば KDDI は、混雑時に通信を優先する「au 5G Fast Lane」を提供していますが、このサービスがネットワークスライシングを使ったものではないと説明しており、音声通話の通信も対象外としています。
ドコモ、ソフトバンク、楽天モバイルについても、通話専用のネットワークレーンに関する情報は確認できていません。
Pixel デバイスなど Android 17 を搭載したデバイス側の対応はすでに整っていますが、実際に効果があるかどうかはキャリア側の対応状況に左右されます。
なお、この機能はバックグラウンドで動作する仕組みのため、対応レーンが用意されていない回線では画面上の表示などから動作を確認する手段がなく、ユーザーが簡単に有効・無効を判断できません。
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