Google は 2025 年の締めくくりとして、画像生成および編集モデル「Nano Banana」を活用した 13 の事例を公式ブログで紹介しました。
今年 8 月に Gemini 2.5 Flash Image をベースとした初期バージョンが登場して以来、検索や NotebookLM への統合を経て、11 月には Gemini 3 Pro をベースにした上位版「Nano Banana Pro」がリリースされています。
この記事では、Google が紹介した 13 の事例と、それを再現するためのプロンプト(指示文)を日本語訳とともに紹介します。
2025年の「Nano Banana」活用事例 13 選
Google が紹介した事例は、写真加工、創作、資料作成など多岐にわたり、プロンプト例と合わせて紹介しています。
写真のライティング変更
時間帯や照明を変更する編集です。元の写真の構図を維持したまま、光源や影を調整できます。
これを、月明かりに照らされた夜のシーンに変えて。ドラマチックな影と、全体的にムーディーな照明にして

被写体のフィギュア化
被写体をパッケージに入った 3D モデル風に変換する生成です。
この犬のリアルな小型 3D モデルを作成して。誰かがプレゼントとして開封したかのように見える誕生日パッケージの横に、そのモデルを机の上に配置して

過去と現在の写真を合成
現在の写真と過去の写真を組み合わせる機能です。Nano Banana は顔の特徴を維持する能力が向上したことで、異なる時期の人物を違和感なく同一画面に配置できるようになりました。
これは私の若い頃の写真と、現在の私の写真です。ポラロイドカメラで撮ったような、現在の私が若い頃の私をハグしている画像を作成して。顔は変えないで

漫画の作成
3 コマ漫画の作成をする例です。シナリオを指定することで、キャラクターの一貫性を保ったままストーリーを描画します。テキストの言語を指定しないと英語で出力されるため、「日本語で」といった指示を含めるようにしてください。
赤ちゃんがスーパーヒーローになって、巨大な悪のブロッコリーから街を救うという内容の 3 コマ漫画を日本語で作って

スタイル変換
写真を水彩画風などの特定の画風に変換します。「居心地の良さ」といった抽象的な形容詞も反映されます。
居心地が良く暖かい雰囲気を感じさせる、ジンジャーブレッドハウスの水彩画風の絵を作成して

ヘアスタイルのシミュレーション
髪型や髪色を変更した自身の姿を確認する使い方です。
私が前髪ありのブロンドヘアになったらどう見えるか表示して

インフォグラフィックの作成
画像やテキスト情報から要点をまとめた図解を作成します。Gemini 3 Pro の理解力が活用される部分で、ビジネスや学習用途での利用が想定されます。
この植物について、興味深い情報に焦点を当てた日本語のインフォグラフィックを作成して
以下は実際に日本語のプロンプトを使って試してみた画像です。なお、「日本語」という指示が含まれていないと、英語で出力されてしまうので注意してください。

ホリデーシーズンのポートレート作成
人物とペットの写真を元に、背景や衣装を指定したものに変更します。表情や顔の特徴を維持したまま、状況設定を作り変えることが可能です。
これは私と愛犬の写真です。この写真を、クリスマスツリーの前に座っているリアルなホリデーポートレートに変えて。犬は私の隣に座らせて。
私はカメラに向かって微笑み、犬は私を見ているようにして。私の実際の顔を再現して。私と犬は赤と緑のパジャマを着て、周りには赤・緑・金色の包装紙のプレゼントを置いて。照明は暖かく、金色のフィルターをかけて

アイソメトリック(等角投影)画像の生成
斜め上から見下ろした視点の 3D 画像を生成します。
幻想的な水中都市の 3D アイソメトリック画像を作成して

風景のボードゲーム化
風景写真をボードゲームの盤面風に変換します。写真の地形を活かしつつ、ゲーム的な要素を追加する編集です。
この風景写真を、川を下るいかだ型の駒を動かして障害物を避けることが目的の、素朴なボードゲーム盤に変えて。フォトリアルなスタイルにしつつ、いくつか幻想的な要素を加えて

服装の変更
服の柄や質感を維持したまま、形状やスタイルを変更します。
私の服装を宇宙飛行士の衣装に変えて。ただし、私の服やブーツと同じ色と柄を使って

写真の修復
古い写真の汚れやぼやけを修正し、鮮明化する機能です。
この写真を修復して。ぼやけを減らし、白い線を取り除き、明るく鮮やかな色を加えて。彼の顔はそのままにして

被写体の追加合成
指定したシチュエーションで、複数の被写体を合成した画像を生成します。
これは私の写真です。リードにつながれていない小さなふわふわのシーズーの子犬たちに囲まれている、リアルでハイファッションな編集風の画像を作成して。私たちはカメラに向かって歩いているけど、私はカメラを直視しないようにして。私の顔はそのまま維持して。金色の輝きのある一貫した照明にして

まとめ
2025 年の事例からは、画像生成AIの用途が、単なる画像の作成から「既存の写真を使った具体的な編集」や「情報の整理」へと移行していることが読み取れます。
特に Nano Banana Pro (Gemini 3 Pro) では、インフォグラフィックの作成や、顔・風景の一貫性を保った編集が可能になり、日本語フォントの生成機能も向上しており、実用性が向上しています。
これらの機能は Google 検索や NotebookLM などにも統合されています。年末年始などに、上記のプロンプトを試してみてはいかがでしょうか。
出典: Google Blog


