市場調査会社 Counterpoint Research の報告によると、Google のスマートフォン「Pixel 10」シリーズが、2025 年 9 月に米国で過去最高の月間販売数を記録したことが明らかになりました。
販売台数は前年同月比で 28% 増となり、Google にとって新たな節目となったとしています。
Pixel 10 シリーズが販売を牽引
Pixel 10 シリーズは、8 月に発売された Pixel 10、Pixel 10 Pro、Pixel 10 Pro XL、Pixel 10 Pro Fold の 4 モデルで構成されており、いずれも Google の独自チップ「Tensor G5」と Gemini AI の統合機能を搭載しています。
Counterpoint は、Pixel の米国市場におけるシェアが高価格帯(600 ドル以上)で拡大していると指摘しており、2022 年 9 月時点の 0.1% から 2025 年 9 月には 6.1% へと上昇したとしています。
販売拡大の背景
同社は、販売拡大の要因として以下の点を挙げています。
- Tensor G5 チップと Gemini AI を組み合わせた新機能の訴求
 - AI 機能を中心とした広告キャンペーンや iPhone との比較を用いたプロモーション
 - iPhone からのデータ移行を容易にする新しい仕組み
 
特に、Google ストア経由で購入する際に、端末到着前に iPhone のデータ移行準備を行える点は、初めて Android に乗り換えるユーザーへの訴求効果が高いとみられます。
数値の比較には注意も
一方で、Counterpoint の報告では注意すべき点も指摘されています。
2022 年の同時期には Pixel 7 シリーズが未発売で、600 ドル以上の価格帯に該当するモデルは Pixel 6 Pro(899 ドル)のみでした。
これに対し、2025 年の Pixel 10 シリーズはすべてがプレミアムレンジに属しており、単純な比較では増加率が過大に見える可能性があります。
まとめ
Pixel シリーズはこれまで中価格帯を中心としていましたが、Pixel 10 シリーズの登場により、Google はプレミアムスマートフォン市場での立ち位置を明確にしています。
Counterpoint の調査でも、Google がこの市場でシェアを拡大していることが示されています。


