Google Pixel 10 シリーズで、画面を最低輝度よりもさらに暗くできる「さらに輝度を下げる (Extra Dim)」機能の仕様が変更されました。
これまでは手動で有効にする必要がありましたが、Pixel 10 では明るさ調整スライダーに統合され、よりシームレスに変更されるようになりました。
明るさスライダーへの統合で操作が簡素化
これまでの Pixel スマートフォンでは、「さらに輝度を下げる」機能を利用するために、クイック設定パネルのショートカットをタップするか、設定アプリの「ユーザー補助」から手動でオン/オフを切り替える必要がありました。


そのため、夜間に使用したあと、翌朝に機能をオフにし忘れてしまい、日中の明るい場所で画面が見えにくいといった手間が発生することがありました。
Pixel 10 シリーズではこの点が改善され、「さらに輝度を下げる」機能が明るさ調整スライダーに直接統合されました。
ユーザーがスライダーを一番下まで移動させると自動的に機能が有効になり、少しでも明るさを上げると自動で無効になります。これにより、特別な操作を意識することなく、必要なときだけ機能を利用できるようになりました。
なお、Pixel 10 シリーズを購入した後に、初めて「さらに輝度を下げる」を有効にすると、次のようなポップアップが表示されます。

また、これまで「ユーザー補助」設定内にあった個別の設定項目もなくなりました。
「さらに輝度を下げる」機能とは
「さらに輝度を下げる」は、Android 12 で導入されたユーザー補助機能の一つです。この機能は、ディスプレイのハードウェアとしての最低輝度を下げるのではなく、画面に表示されるピクセルデータ (RGB) を調整することで、明るい色味を抑え、結果的に画面をより暗く見せる仕組みです。
特に暗い場所で画面の明るさを抑えたい場合に役立ちます。
現時点では Pixel 10 シリーズ限定の機能
この新しい仕様は、現時点では Google Pixel 10 シリーズ限定の機能です。
Google はこの機能統合を 1 年以上前から開発しており、過去には Pixel 向けの Android 16 Beta 版でもテストされていましたが、最終的には見送られた経緯があります。
ハードウェア的な制約はないと考えられるため、将来的にはソフトウェアアップデートによって、Pixel 9 などの旧モデルにも提供される可能性があります。
まとめ
今回の「さらに輝度を下げる」機能の仕様変更は、日常的なスマートフォンの操作をより快適にする良い改善といえます。
手動での切り替えが不要になったことで、特に夜間や暗い部屋でスマートフォンを利用する際の利便性が大きく向上します。