先日、新機能を含む ChromeOS 139 のメジャーアップデートについてお伝えしましたが、現在このアップデートの配信が停止されていることがわかりました。
このアップデートには、デバイス間で設定を同期する「デスク同期」や外部タッチスクリーン向けのキャリブレーションツールといった、便利な機能が含まれていました。
しかし、アップデートを確認しても最新バージョンが適用されない状況が続いており、Google が何らかの理由で配信を一時的に取り下げた可能性があります。
アップデートの配信状況
ChromeOS のアップデート状況を確認できる公式サイト「Chromium Dash update tracker」や、コミュニティベースのトラッカーサイト「cros.tech」によると、2025 年 8 月 28 日時点で、ChromeOS 139 の安定版 (Stable) チャンネルへのロールアウトが停止されています。
現在、すべてのデバイスに対しては、以前のバージョンである ChromeOS 138 が提供されている状態です。
考えられる原因と報告されている問題
Google からこの件に関する公式な声明は発表されていません。しかし、一度配信が開始されたアップデートが完全に取り消されるという措置は稀であり、通常は何らかの問題が発見されたことを示唆しています。
考えられる問題としては、セキュリティ上の脆弱性や、パフォーマンスの低下、起動ループ、あるいは主要なハードウェアとの非互換性などが挙げられます。どのような理由であれ、多数のユーザーに深刻な影響を与える可能性があると判断され、Google が緊急停止に踏み切ったものと推測されます。
なお、IssueTracker で確認したところ、一部の企業アカウントで ChromeOS 139 にアップデートしたあと、ログインループが発生するという問題がいくつか報告されていました。


これが配信停止の直接的な原因である可能性も考えられます。
まとめ
ChromeOS 139 に搭載される新機能の利用開始は少し先延ばしとなりますが、品質管理プロセスによって潜在的な問題が発見され、ユーザーへの影響を未然に防ぐために迅速な対応が取られたことは、むしろ評価できる点です。
といっても、多くのユーザーは ChromeOS 139 へのアップデートを実施している可能性があります。
今後、問題が修正されたバージョンの ChromeOS 139 が再び配信される見込みですので、最新情報が入り次第、改めてお伝えします。
出典: Chrome Unboxed