Google Pixel 10 シリーズが正式に発表され、Pixelsnap や新しい Tensor G5 チップセット、多くの新しい AI 機能など、いくつかの改良が加えられています。しかし、特に米国のユーザーにとっては、物理的な SIM スロットが廃止され、eSIM のみへと変更された点が大きな変化となります。
これまでも Android デバイスから Pixel 10 への eSIM 転送は可能でしたが、今回、iPhone からの乗り換えをさらにスムーズにするため、Google は新しい機能の開発に取り組んでいることが明らかになりました。
iPhone から Android への eSIM 転送機能
Android Authority によると、Android 16 Beta のコード内で、iPhone から Android デバイスへアクティブな eSIM を転送する機能を示唆する記述が発見されました。
さらに、iOS 26 ベータのソースコードにも「クロスプラットフォーム SIM 転送」への言及が見つかっており、Apple と Google がこの機能の実現に向けて協力している可能性が高いことを示しています。
この SIM 転送機能は、iPhone から Android への一方通行ではなく、Android から iPhone へも eSIM プロファイルを自由に転送できる、双方向の仕組みになる可能性があります。これにより、ユーザーはプラットフォーム間でより柔軟にデバイスを切り替えることができるようになります。
eSIM 転送の仕組みと要件
この機能は、Android 側ではデータ移行アプリ「Android Switch」を通じて、iOS 側では「設定 > 一般 > 転送またはiPhoneをリセット」の項目から操作できるようになる見込みです。
転送プロセスは、QR コードをスキャンするか、手動で接続セッションを開始することで行われると予測されています。

この機能を利用するための重要な要件として、転送元の iPhone が iOS 26 以降を実行している必要があります。iPhone 17 と iOS 26 のリリースが近づいていることから、この eSIM 転送機能もそれに合わせて利用可能になると考えられます。
Google による乗り換え支援の強化
9to5Google によると、Google は eSIM 転送機能だけでなく、iPhone からの乗り換えを総合的にサポートする体制を強化しています。
Google ストアで Pixel 10 シリーズを予約または購入したユーザーには、パスワードやウォレット内のアイテム、アプリデータなどを事前に転送準備するための案内メールが送られます。
さらに、Pixel 10 本体には、スクリーンショットの撮り方といった基本的な操作を案内するヒント機能や、トラブルシューティングを支援する AI 搭載エージェントも用意されており、Android に不慣れなユーザーでもスムーズに移行できるよう配慮されています。
まとめ
Google と Apple が協力して開発しているとみられるクロスプラットフォームの eSIM 転送機能は、特に物理 SIM スロットを廃止した Pixel 10 にとって、iPhone からの乗り換えのハードルを大きく下げる重要な機能です。
データ移行の簡素化や初心者向けのサポート機能の強化と合わせて、ユーザーがより自由にデバイスを選択できる環境が整いつつあります。