これまで MediaTek の高性能 ARM チップ「Kompanio Ultra 910」を搭載する Chromebook は Lenovo の「Chromebook Plus Gen 10」のみでしたが、米国 Best Buy の製品情報に Acer からも Kompanio Ultra 910 を搭載した新しい Chromebook Plus モデルが掲載され、その仕様と価格が明らかになりました。
リークされた情報によると、この新しいデバイスは「Acer Chromebook Plus Spin 514 (CP514-5HN-K6DY)」という名称で、Lenovo モデルと同じく「MediaTek Kompanio Ultra」チップを搭載していることが示されています。
Acer Chromebook Plus Spin 514 の主なスペック
Best Buy の製品リストから判明した「Acer Chromebook Plus Spin 514」の主なスペックは以下の通りです。
ディスプレイ | 14 インチ LCD 1,920 × 1,200 最大輝度 300nits 120Hz リフレッシュレート 100% RGB タッチスクリーン |
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CPU | Kompanio Ultra 910 |
RAM | 12GB LPDDR5X |
内部ストレージ | 256GB UFS 4.0 |
外部ストレージ | なし |
Web カメラ | 1080p (プライバシーシャッター) |
ポート | USB-C (5Gbps) ×2 USB-A (5Gbps) ×1 3.5mm コンボジャック |
バッテリー | 最大 17 時間 |
ネットワーク | Wi-Fi 7 Bluetooth |
その他 | DTS Audio スピーカー キーボードバックライト MIL-STD 810H |
サイズ | 313 × 232 × 15.5 mm |
重さ | 1.36kg |
先行する Lenovo のモデルと同じ 14 インチ 1,920×1,200 の解像度ですが、Acer は LCD パネルを採用して 120Hz のリフレッシュレートに対応し、コンバーチブルタイプとなっている点が違いです。
この他、充実したポートや上向きの DTS Audio スピーカー、キーボードバックライト、MIL-STD 810H に準拠した堅牢性などを備えています。残念ながら指紋センサは搭載されていません。
12GB RAM と 256GB ストレージの組み合わせも、先行する Lenovo のモデルと同様なため、Kompanio Ultra を搭載する Chromebook Plus はベースモデルはすべて 12GB RAM になる可能性があります。
開発ボード「Hylia」について
これまでにも Kompanio Ultra を搭載する Chromebook の開発情報をお伝えしてきましたが、このデバイスは「Hylia」と呼ばれるボード名です。
この「Hylia」は、Kompanio Ultra を搭載したコンバーチブルタイプ、DTS Audio をサポート、Lenovo Chromebook Plus 14 Gen 10 (Navi) に続けて積極的に開発されており、この次に出るモデルと予想されてました。
今回のリークに伴い、cros.tech で情報を確認したところ、Kompanio Ultra を搭載するベースボード rauru の派生として hylia が登録されており、これが「Acer Chromebook Spin 514」となっていたことから、確定しました。


今後の展開と競合製品
すでに Best Buy に製品情報が掲載されたことから、Acer による公式な発表と発売は間近であると考えられます。
現状、Best Buy で掲載されている価格は 699 ドルとなっていて、販売が開始されれば、同じく「Kompanio Ultra」を搭載する「Lenovo Chromebook Plus 14」との競合になります。

主な違いは、コンバーチブルタイプ、120Hz の高リフレッシュレートディスプレイ、MIL-STD 810H に準拠した堅牢性といった点にあり、USI ペンのサポートなども期待できます。
まだ正式に発表されているわけではないため、これ以外の構成なども気になるところですので、続報に期待です。
出典: Chrome Unboxed