Google の生成 AI「Gemini」の Android アプリにおいて、これまで Web ブラウザ版に限定されていた高度な Canvas 機能が、まもなくアプリでも利用できるようになる可能性が報告されました。
この情報は Android Authority によるもので、Android 向け Google アプリのベータ版バージョン 16.31.75.sa.arm64 の APK 解析を実施したところ、既存の Canvas 機能に加えてウェブの機能を追加する取り組みが行われていることを発見しています。
これが実現すれば、Gemini モバイルアプリの Canvas ドキュメントから、直接 Web ページやインフォグラフィックなどを作成できるようになります。
Gemini Canvas のウェブ版とモバイル版の違い
Gemini の Canvas 機能は、長文のドキュメントやコードなどの作成・編集を支援する機能として 2025 年初めに導入されました。
現在、Android の Gemini アプリでも Canvas を利用してドキュメントを扱うことは可能です。しかし、ドキュメントの内容を基にアプリ、音声解説、インフォグラフィックといったコンテンツを直接作成するといった高度な機能は、これまで PC などの Web ブラウザ版でしか利用できませんでした。モバイルでこれらの機能を使うには、アプリを離れてブラウザを開く手間が必要でした。

モバイルアプリへの機能実装の可能性
Android Authority の報告によると、Google は現在ウェブ版に搭載されているものと同じ作成オプションをモバイルアプリの UI に実装する取り組みを行っているようです。

この機能が正式にリリースされれば、ユーザーはプラットフォームを意識することなく、デバイスを問わず一貫した機能を利用できるようになります。
例えば、外出中にスマートフォンで Gemini を使ってアイデアをまとめた後、そのドキュメントから即座にプレゼン用のインフォグラフィックを生成するといったことも可能になります。タブレットとネイティブ Gemini アプリの組み合わせでも同様のことができるようになり、モバイル環境におけるコンテンツ作成の効率が大幅に向上することが期待されます。
まとめ
今回の情報により、Android 版 Gemini アプリと Web 版との間にあった Canvas の機能的なギャップが、近い将来解消される可能性が高まりました。現時点ではこの機能のリリース時期はまだ不明ですが、モバイルアプリの Gemini を活用したいユーザーには良いアップデートとなるため、リリースに期待です。