Android スマートフォンには、電話アプリで特定のコードを入力することでアクセスできる、いくつかの隠しメニューが存在します。その中でも特に知られているのが、*#*#4636#*#
*と入力することで表示される「テスト中」というメニューです。このメニューは、デバイスの様々な技術情報を確認したり、特定の設定を変更したりするために利用されます。
今回、最新の開発者向けビルドである Android Canary において、この「テスト中」メニューがより整理され、使いやすくなる変更が加えられていることがわかりました。
隠しメニュー「テスト中」に新しいオプションが追加
従来、*#*#4636#*#*
をダイヤルすると、「携帯電話情報」、「使用統計情報」、「Wi-Fi information」といった項目が表示されていました。今回 Android Canary で確認された新しいメニューには、これらに加えて「Phone Information V2」という 4 つ目の項目が追加されています。
この変更は、これまで「電話情報」の1つのページにまとめられていた多くの情報を、目的別に分類し直すことを意図しているようです。
4 つのタブに情報を整理
新しい「Phone Information V2」をタップすると、情報は以下の4つのタブに整理されています。
- Device Details (デバイス詳細): IMEI番号や電話番号など、デバイス固有の情報を表示します。
- Data & Network (データとネットワーク): ネットワークの種類を強制的に 4G や 5G に固定する設定など、主にデータ通信やネットワーク関連の情報が集約されています。パワーユーザーがこの隠しメニューを利用する主な目的の一つです。
- Satellite (衛星): 新しく追加されたタブで、衛星通信に関する情報が含まれると予想されます。これは、将来的に Android が標準でサポートする衛星通信機能への布石と考えられます。
- IMS: IP Multimedia Subsystem の略で、VoLTE など高度な通信サービスに関するステータス情報を表示します。
これまで 1 つのページに雑多に表示されていた情報が、関連するカテゴリごとにはっきりと分けられることで、ユーザーは目的の情報をより素早くかつ直感的に見つけられるようになります。


なぜこの変更が重要なのか?
「テスト中」メニューは、一般的なユーザーが日常的に使用するものではありません。しかし、特定の周波数帯での接続を試したい場合や、意図せずネットワークが切り替わるのを防ぎたいパワーユーザーにとっては、非常に便利なツールです。
今回の再編成により、特にネットワーク設定の強制ロックといった操作が、より分かりやすい場所で行えるようになります。
まとめ
Android Canary で明らかになったこの変更は、まだ開発の初期段階にあるものです。そのため、将来的に正式版の Android に搭載される際には、デザインや項目がさらに変更される可能性があります。
Google は隠し機能であっても、より使いやすく、より整理されたものへと改善していく気があるようなので、今後の進展に期待したいですね。