Nothing は、同社初となるオーバーイヤーヘッドホン「Nothing Headphone (1)」を正式に発表しました。価格は 299 ドル (299 ユーロ、299 ポンド) で、Nothing のらしい半透明ななデザインと、直感的な操作を追求したユニークな物理ボタンが特徴です。
記事執筆時点では、日本での発売に関する情報はありませんが、海外では予約は 2025 年 7 月 4 日に開始され、7 月 15 日には一般販売が予定されています。
Nothing Headphone (1) の主な特長
Headphone (1) は、Apple の AirPods Max のようなボックス形状になりつつ、イヤーカップの外側が半透明のデザインになっており、Nothing らしいデザインとなっています。

デザインだけでなく、Headphone (1) の最もユニークな点の一つは搭載されている物理ボタンで、それぞれ形状が異なり、「押す」、「弾く」、「スワイプする」といった異なる操作方法が割り当てられています。これはヘッドホンを装着してまま、手探りだけでも直感的に機能が使い分けられるように設計されています。

右のイヤーカップには、再生コントロールや音量調整を行うための物理的なローラー、パドル、そしてカスタマイズ可能なボタンが配置されています。このカスタムボタンには、Nothing X アプリを通じて、ボイスメモの録音、ANC (アクティブノイズキャンセリング) モードの切り替え、空間オーディオの有効化といった機能を割り当てることができます。
デザインは Nothing 製品に共通する透明な要素を取り入れつつ、筐体にはアルミニウムと耐久性のあるプラスチックが使用されています。カラーは Black と White の2色展開です。
また、ハイエンドヘッドホンとして、多くのユーザーが期待する機能を網羅しています。
- 高音質: オーディオは英国の Hi-Fi ブランド「KEF」と共同で開発され、カスタムされた 40mm ダイナミックドライバーを搭載。ロスレス再生にも対応しています。
- 接続性: Bluetooth 5.2 に対応し、2台のデバイスと同時に接続できるマルチポイント機能も備えています。コーデックは AAC、SBC、そして高品質な LDAC をサポートします。
- バッテリー: ANC をオンにした状態で最大 35時間、オフの状態では最大 80時間 (AAC 使用時) の再生が可能です。5分間の急速充電で 2時間以上の再生時間を確保できます。
- 耐久性: IP52 等級の防水・防塵性能を備えており、日常的な使用における汗や多少の雨にも耐えられます。
- その他: 装着を検知して自動で再生・一時停止する機能や、Google Fast Pair、Microsoft Swift Pair にも対応しています。

スペックシート
Nothing Headphone 1 | |
寸法 / 重量 | ヘッドホン: 173.8 × 78 × 189.2 mm ケース: 52 × 220 × 220 mm |
重さ | ヘッドホン: 329g ケース: 264g |
サウンド | ドライバー: 40mm ダイナミック周波数応答: 20Hz – 40kHz チューニング: Sound by KEF |
ノイズキャンセリング | 最大 42dB のリアルタイム適応型 ANC トランスペアレンシーモード (外音取り込み) 4マイク ENC 通話アーキテクチャ (合計6マイク) |
バッテリー | 1,040 mAh 再生時間 (AAC): ANCオフで最大80時間 / ANCオンで最大35時間 再生時間 (LDAC): ANCオフで最大54時間 / ANCオンで最大30時間 |
充電 | USB-C 充電 (フル充電: 120分) 急速充電: 5分の充電で最大5時間再生 (ANCオフ時) |
接続性 | Bluetooth 5.3 デュアルデバイス接続 対応コーデック: AAC, SBC, LDAC |
その他 | IP52 防塵・防滴 Google Fast Pair & Microsoft Swift Pair 装着検知機能 |
アプリ | Nothing X |
まとめ
Nothing Headphone (1) は、デザインと物理的な操作性というユニークなアプローチで差別化を図っている製品です。
KEF による音質のチューニング、強力な ANC、十分なバッテリー性能など、ハイエンド機に求められる基本性能はしっかりと押さえています。特に、タッチ操作の誤作動に悩まされているユーザーにとって、確実な操作が可能な物理ボタンは大きな魅力となりそうです
しかし、Apple AirPods Max よりも軽いとは言え、少し重たいことなどは人によってはネックになるかもしれません。
いずれにしても、現時点ではまだ日本での発売に関するアナウンスはありませんので、まずはそれを待つ必要があります。
出典: Nothing