Qualcomm は、毎年恒例の技術イベント「Snapdragon Summit」を今年 9 月 23 日に開催する予定で、次世代のフラッグシップ SoC (System on a Chip) となる「Snapdragon 8 Elite 2」の発表が期待されています。
その一方で、同社の準フラッグシップモデルにあたる「Snapdragon 8s Gen 5」に関する新たな噂が報告されています。
今回、Weibo のリーカー Digital Chat Station 氏によると、「Snapdragon 8s Gen 5」は昨年のフラッグシップチップ「Snapdragon 8 Elite」に匹敵する性能を持つ可能性があるとのことです。
Snapdragon 8s Gen 5 は 8 Elite に匹敵する可能性
この情報によれば、Snapdragon 8s Gen 5 は、「SM8845」という型番で開発されており、TSMC の 3nm プロセス (N3P) を採用するとのことです。さらに、Qualcomm 独自の Oryon コアを搭載し、その性能は 2024 年のフラッグシップチップ「Snapdragon 8 Elite」に匹敵する可能性があると主張しています。

なお、現行の Snapdragon 8s Gen 4 には Oryon コアが搭載されておらず、当初「Snapdragon 8s Elite」と呼ばれる可能性が示唆されていたものの、Oryon コアが非搭載であることから従来の命名規則に従ったものと予想されています。そのため、次世代チップが Snapdragon 8s Gen 5 になるとすれば、この命名規則が再び崩れることとなります。
次期フラッグシップの「廉価版」としての位置付けか
Snapdragon 8s Gen 5 は、最先端の 3nm プロセスを採用することから、高い電力効率が期待されます。
Digital Chat Station 氏によれば、このチップは次期フラッグシップ「Snapdragon 8 Elite 2」と関連する IP や GPU アーキテクチャを共有するとも指摘しており、8s Gen 5 は実質的に「Snapdragon 8 Elite 2」の機能を一部削減した廉価版になると見られています。
Qualcomm は、製造されたチップを性能に応じて選別する「チップビニング」という手法を用いて、フラッグシップの「8 Elite 2」と準フラッグシップの「8s Gen 5」を差別化する可能性があります。これにより、一部機能は抑えられるものの、その性能差は比較的小さなものになるかもしれません。
まとめ
なお、この Snapdragon 8s Gen 5 を搭載した最初のスマートフォンは、2025 年末までに市場に登場する可能性があると伝えられています。もしこの噂が事実であれば、前世代のハイエンドに匹敵する性能を、より手頃な価格で手に入れられる可能性があります。
これらの情報は現時点ではあくまで噂に過ぎませんが、情報源である Digital Chat Station 氏の過去の実績を考慮すると、ありえない話ではないと思われます。
現状では正確なリリース時期は不明ですが、まずは今年 9 月に開催予定の Snapdragon Summit が、一つの発表の場として考えられます。