Google は、Android Automotive OS 搭載車向けに、運転中でも動画アプリの音声を再生し続けられる「音声のみ」のモードを開発していることを明らかにしました。さらに、Android Auto への動画アプリ導入も近い将来に予定されていることを示唆しています。
Android Automotive における動画アプリ
現在、Android Automotive OS 上の動画アプリは、安全上の理由から車両が駐車している場合にのみ動画再生が可能です。車両が動き出すと再生が中断される仕組みですが、動画ポッドキャストやスポーツ中継など、映像が必須ではないコンテンツにとっては不便な点もありました。
Android Automotive OS での「音声のみモード」

Google はこの課題に対応するため、Android Automotive OS 向けに、走行中に動画再生から音声のみの再生へシームレスに移行できる機能を導入します。Google I/O 2025 のセッション動画で Google は次のように説明しています。
Google built-in を搭載した車において、動画アプリで運転中の音声体験も可能にします。これにより、駐車中の動画再生から運転中の音声のみのリスニングへ、シームレスに移行できるようになります。例えば、テイクアウトの受け取り待ちの間にスポーツイベントをストリーミング視聴していた場合、運転を再開しても音声で聞き続けることができます。
この新機能は現在、アーリーアクセスプログラムを通じて提供されており、Android 14 以降を搭載した Android Automotive OS 車両が対象となります。アプリ開発者は、この機能を自身でアプリに実装する必要があります。
Android Auto への展開も期待
この「音声のみ」のモードの発表は、Google が Android Auto でも「間もなく」動画アプリをサポートすると発表したタイミングと重なります。このことから、同様の機能が Android Auto にも将来的に導入される可能性が考えられます。
まとめ
Google は、Android Automotive OS と Android Auto の両プラットフォームにおいて、車内でのアプリの操作性や使い勝手の向上に積極的に取り組んでいます。運転中の安全性は最優先事項としつつも、ユーザーがさまざまなコンテンツをより便利に楽しめるようにするための機能開発が進められています。
これらの機能がいつリリースされるかはまだわかりませんが、今後のアップデートに期待です。