今年後半にリリースが噂されている Samsung の手頃な価格のフラッグシップモデル「Galaxy S25 FE」について、Geekbench でベンチマークスコアが発見され、そのスコアとチップセットなどの仕様が一部明らかになりました。
以前の噂では、Galaxy S24 FE に搭載された Exynos 2400e、あるいは Exynos の生産問題によるバックアップとして MediaTek Dimensity 9400 が採用される可能性が報じられていました。しかし、今回 SM-S731U というコードネームで登録された Geekbench の情報から、Galaxy S25 FE には Galaxy S24 および S24+ にグローバルで搭載された標準の Exynos 2400 の採用を示しています。
Exynos 2400 と 2400e の性能差は?
Exynos 2400 と 2400e の主な違いは、プライムコアのクロック周波数であり、2400e は 3.11GHz と若干低く設定されています。以下は Exynos 2400 のコア構成と各コアのクロック周波数です。
- 3.20GHz Cortex-X4 ×1
- 2.90GHz Cortex-A720 ×2
- 2.60GHz Cortex-A720 ×3
- 1.96GHz Cortex-A520 ×4
今回発見された SM-S731U の Geekbench 6 におけるスコアは、シングルコアが 2,064、マルチコアが 6,899 となっており、これは Galaxy S24 FE の性能とほぼ同等です。この結果から、Galaxy S25 FE は実使用において前モデルからの大きな性能向上は期待しにくいかもしれません。

なお、参考まで Geekbench のベンチマークスコアの一例を紹介しておきます。
Single-Core | Multi-Core | GPU | |
---|---|---|---|
Exynos 2400 | 2,064 | 6,899 | 15,108 |
Dimensity 9400 | 2,874 | 8,969 | 21,136 |
Exynos 2400e | 2,099 | 6,414 | 15,442 |
Snapdragon 8 Elite | 3,155 | 9,723 | 24,141 |
Exynos 2400 のスコアも決して低いものではありませんが、最上位クラスの Snapdragon 8 Elite はもちろん、Dimensity 9400 とも大きな差はあります。
One UI 8 のソフトウェア最適化による多少のパフォーマンス向上は見込めるものの、Galaxy S24 FE も同様のアップデートを受ける可能性が高く、最終的には両モデルの性能はほぼ同等になると考えられます。これは、Galaxy S25 FE に期待を寄せるユーザーにとっては、少々物足りない情報かもしれません。
このほか、ベンチマークでは 8GB RAM を搭載し、Android 16 で動作していることが確認されました。
発売時期とその他のスペック、価格への期待
Galaxy S25 FE は、2025 年 9 月または 10 月に登場すると予想されています。伝えられるところによると、ディスプレイ解像度やカメラ構成など、多くの点で Galaxy S24 FE のスペックを引き継ぐとされていますが、フロントカメラはわずかに画素数が上がる可能性も示唆されています。
ソフトウェアの最適化などによって、アップデートが前モデルに提供されるまでの数ヶ月間はアドバンテージがあるかもしれませんが、性能がほぼ共通するのであれば価格が気になるところです。し Galaxy S25 FE の価格が前モデルから大きく変わらない、あるいは高くなるようであれば、現行の Galaxy S24 FE をセールやキャンペーンを利用して購入するという選択肢も現実的かもしれません。ちなみに、日本では Galaxy S24 FE は 79,800 円で販売(2025 年 5 月時点)されています。
いずれにしても、現時点ではリークの段階であり、リリースまでの間に変更される可能性もあり得ます。ここ数年、Samsung のデバイスは大きな変化が見られずマイナーアップデートのような印象が多いため、ユーザーの要望に応えるためにもそろそろテコ入れをする必要がありそうです。
出典: X (@yabhishekhd), GSMArena