Google が、Android スマートフォンや同社アプリのデザイン基盤である「マテリアルデザイン」の新しいバージョン、あるいは派生形を準備しており、来月開催される Google I/O 2025 で発表する可能性が高いことが明らかになりました。
これは Android Authority (Mishaal Rahman 氏)らが開発リポジトリでの発見などから報じており、現行のMaterial You (Material Design 3) を進化させたものになる可能性があります。
- Google、Material Design 3 の進化版「Expressive」スタイルを開発中の可能性
- Google I/O 2025 (2025年5月開催)での発表が有力視されている
- Gerrit などから Material Design 3 のマイナーチェンジ版との見方が有力
新デザイン「Expressive」の内容
Google がマテリアルデザインの次世代として「Expressive (表現豊か)」なスタイルを準備している可能性が、複数の情報から見つかっています。
例えば、GitHub の Issue で「Material3Expressive」というテーマ名が開発者によって質問され、Google のエンジニアが「より表現力豊かな機能」を実験的に進めていると回答しました。さらに、AOSP Gerrit では「I/O 2025 Expressive talk code demos」という名前(現在は修正済み)のパッチが見つかり、来月の Google I/O での発表を強く示唆しています。
内部の名称に「Material Design 3」が含まれることから、これは全く新しい M4 というよりは、現行の Material You (M3) をベースにしたマイナーチェンジやスタイル拡張である可能性が高いと考えられます。目的は、開発者がより魅力的で表現豊かなアプリを作成できるようにすることにあるようです。
Android Authoriy によれば、具体的な見た目のヒントとして、以前からリークされている Android「設定」アプリの大幅な再設計(これも内部で「Expressive」と呼ばれる)が挙げられています。この新デザインは、新しいスタイルのスイッチ、項目ごとのカード化、サブページを示すキャレット表示などが特長です。また、Gboard で見つかった新しいプログレスインジケーターなども、この「Expressive」スタイルの一部である可能性を指摘しています。
今後の展開について
これらの状況証拠から、Google が来月5月20日~21日に開催される Google I/O 2025 で、この「Material Design 3 Expressive」に関する発表を行う可能性は非常に高いことが示唆されます。
ただし、注意点としては I/O で発表されたとしても、その新しいデザイン要素が実際にアプリや次期Android 16 に完全に組み込まれるまでには時間がかかる可能性があります。Mishaal Rahman 氏は、Android 16 の最初の安定版リリースには完全には反映されず、段階的に導入される可能性も指摘しています。
出典 : Android Authority