Samsung はこれまでのところ、折りたたみ式スマートフォンを薄くするためにデジタイザーをなくし、スタイラスペンをサポートしないという選択をすることで実現してきました。しかし、最近の報告によれば Samsung はデジタイザーなしでもSペン入力を認識できるディスプレイ技術を開発しているようです。
今回、The Elec による報告では、Samsung はパートナー企業と共同で、デジタイザーなしでもスタイラスペン(Sペン)を認識できる技術を開発しているとしています。なお、デジタイザーとは「グリッドの形でSペンの位置を把握するために使用されるフレキシブル回路基板である」と説明しています。
Samsung は10月末に一部市場限定で、より薄いデザインを特長とした Galaxy Z Fold 6 Special Edition をリリースしました。これは通常の Galaxy Z Fold 6 よりも薄く、折りたたんだ状態で12.1mm だったものが Galaxy Z Fold 6 Special Edition では 10.6mm になっています。
The Elec によれば、ディスプレイのデジタイザーの厚みは 0.3mm で、これを取り除くことで合計 0.6mm 薄くすることができたとしています。一方、このデジタイザーがなくなったことで、Galaxy Z Fold 6 Special Edition はSペンをサポートしておらず、トレードオフとなりました。
とは言え、現時点ではデジタイザーなしでSペンの機能を認識する技術の量産時期は決まっていないとしており、開発が行われていることは間違いなさそうですが、いつ実現するか、リリースされるかは不明です。業界関係者によれば、2025年の量産化は難しく、早くても2026年になるとしか予想できないと伝えたことも報じています。
なお、今回のディスプレイとは別に、Samsung は折りたたみ式スマートフォンにガラス製のバックプレートを使用するテストも行っているようです。これは「内部ヒンジ」と呼ばれており、ガラスを使用することで軽量かつ低コストになるため、その他の素材の代替品として検討されているようです。