Google ウォレットには物理的なテキストだけの文書やパスなどをスキャンして保存できる新機能が追加される予定で、Google I/O 2024 で発表されたものの、現在はまだ展開されていません。
しかし、Android Authority がこの機能を有効にすることができたことを伝え、新機能の動作に関するいくつかの情報を共有しました。ただし、現時点では米国のみで展開されることが Google I/O の発表時に伝えられています。
この新機能は将来的に Google ウォレットに追加される機能で、[ウォレットに追加]メニューに[その他すべて]というオプションが追加されます。ここで追加するパスなどのデータは Google のサーバーに送信されず、最初にタップすると Google によりデータ処理の許可を求められます。
同意すると、学生証や名刺などの一般的なパス、または運転免許証や政府が発行した ID カードなど個人情報を含む内容の2種類を追加することができ、一般的なものは追加やアクセスに生体認証は不要で、個人情報を含む内容には生体認証が必要になります。
この機能は次のような種類の文書やパスを自動的に識別、スキャン、分類することができます。自動的に分類できない場合は、「その他」のカテゴリに割り当てられて、情報を手動で入力するオプションが表示されます。
- ポイントカード
- パスポート
- 居住許可証
- 学生証
- 納税者証
- 車両登録証
- 有権者証
- 図書館カード
- 身分証明書
- 健康保険証
- イベントパスとチケット
- 運転免許証
- 自動車保険
- 名刺 など
スキャンしたあとは情報の再編集や追加のフィールドを作成することもできるようです。ただ、スキャンしたパスの免責事項としてパスがデバイスの所有者によって作成されたもの、不正確な情報が含まれている可能性があること、公式な ID ではなく物理的な ID の代わりにでもないことが記載されています。
そのため、身分証や運転免許証、パスポートなども実物を一緒に持っている必要があることは変わらず、あくまでスマホ上から各証明書の番号や情報に簡単にアクセスできるというメリット以外は今のところなさそうです。
現時点では Google ウォレットの「その他すべて」のパスのサポートがいつ提供されるかはわかりませんが、手動で有効にすると機能していることから、近々リリースされる可能性があります。しかし、冒頭でお伝えしたように Google I/O およびその後の情報では米国のユーザーのみを対象にしており、それ以外の国や地域で広く展開されるかはわかりません。