Google は ChromeOS に「クイック共有」という機能を追加したことで、Chromebook と Android スマートフォンの間でファイルを共有・転送することが簡単になりましたが、現在の設定ではデフォルトではオフになっており、「クイック共有」を使おうとするたびに機能をオンに切り替える必要があります。切り替え自体は簡単にできますが、Google はこの手間を省くためにデフォルトで「クイック共有」を有効にしようと取り組んでいることが報告されました。
「クイック共有」は2021年6月に ChromeOS 91 のリリースとともに Chromebook で展開されはじめ、当初は「Nearby Share (ニアバイ シェア)」と呼ばれていました。現在までにいくつかのアップデートが行われており、今年になってから正式名称を「クイック共有(Quick Share)」に改名されています。
Android Authority の報告によれば、Google は ChromeOS の「クイック共有」を全面的に見直そうと計画をしているようで、デフォルトで機能を有効にするだけでなく、選択した連絡先の表示を削除することにも取り組んでいるようです。
これは数日前に ChromeOS のコードに「Quick Share v2 Flag」という新しいフラグが導入され、その説明から Quick Share v2 フラグが有効になるとクイック共有がデフォルトで有効になり、「連絡先」の選択と「クイック共有のオンオフの切り替え」が削除されるようです。
つまり、「クイック共有」がデフォルトで有効になった場合には、Chromebook と同じ Google アカウントでログインしている「他のデバイス」との間でのみ共有するか、全員を検出可能にして共有するかになるようです。
また、機能のオン・オフが削除されるとクイック共有を完全に無効化できなくなりますが、デフォルト設定が同じ Google アカウントでログインしている「他のデバイス」になるのであれば、他のユーザーがファイルを共有しようとしたときに誤って通知される心配はありません。
指定した連絡先と共有する機能はまったく利用したことがないため、全員が検出できて、自分のデバイス同士がデフォルトであればオフにできなくてもそれで十分な気はします。バッテリー駆動時間に影響がなければ問題はなさそうです。
なお、Google は Quick Share V2 のリリースだけでなくいくつかの機能のアップグレードにも取り組んでおり、「クイック共有」のピアツーピア Wi-Fi を利用してファイル転送の高速化を行う可能性があります。
いずれにしても、この Quick Share v2 フラグについては開始されたばかりで、現在の ChromeOS Canary 128 でテストされているものの有効にはなっていません。機能がいつリリースされるかも現状では不明です。