Google は緊急事態に遭遇したとき Google メッセージの RCS を利用して、911にテキストメッセージを送信する機能のサポートを段階的に開始することが発表されました。この機能は米国911において今年の冬から展開が開始される予定としています。これにより電話をかけられない場合の緊急連絡や高解像度の写真や動画の送信、正確な位置情報の共有などの手段が提供されます。
米国では現状、SMS 経由で911に連絡することが一部の場所で可能となっており、広く普及しているわけではなく米国の緊急対応コールセンターの約53%でのみとなります。写真や動画を共有できない場合もあるとしています。
これが RCS を利用して連絡できるようになると、緊急対応を要請するメッセージが届いて閲覧されたかどうかを確認でき、高解像度の画像や動画を送信することで状況を明確に伝えられるようになり、Android の緊急位置情報サービスを通じて正確な位置情報や追加情報(言語や医療情報など)が自動的に共有されることで場所や応答できない場合でも救急隊員などが情報を確認することができるようになります。
この RCS のメッセージによる911への連絡は RapidSOS と提携しており、RCS サポートはこの冬から米国全土の緊急コールセンターに徐々に展開される予定です。また、Google の RCS から911へのサービスは米国のすべての911機関に無料で提供されることとしています。
最後に Google は、｢RCS をあらゆる場所での緊急サービス テキスト メッセージの標準にすることであり、信頼性の高い緊急メッセージをすべての人に提供するために、エコシステムと提携するよう呼びかけている｣ことを伝えています。
今回の機能提供は米国のみとなるため、日本では同様の機能を利用することはできません。しかし緊急通報の手段が増えることは歓迎すべきことと思いますので、いつか展開されることを期待したいですね。
Source Google
