使用頻度の低いアプリを「アーカイブ」することでユーザーのデータを保持しつつデバイスのストレージ容量を抑え、再インストールしたときでもすぐに使用できるようになる機能が Android 15 でリリースされる可能性が示されました。
現在の Android ではアプリをアンインストールすると、アプリとともに関連するデータがすべてデバイスから削除されます。これによりローカルに保存されているデータやファイルなども一緒に削除されるだけでなく、ユーザーアカウントが必要なアプリは再インストール(再ダウンロード)したときに、再びログインしたり再設定をしなければなりません。
一方、「アプリのアーカイブ」を利用すればアプリケーションをアンインストールしても、ユーザーデータがデバイス上に残されます。ローカルのユーザーファイルはそのままになるため、再インストールや再ダウンロードしたときでも再設定や再ログインなどが不要になります。
Mishaal Rahman 氏 によれば、現在の Android アプリのアーカイブ機能は iOS のシステム機能とは異なり Play ストアの機能であるとしています。そのため、Google Play ストア以外の Galaxy Store や他のストアからインストールされたアプリにはアーカイブと復元の機能は適用されないようです。
しかし、Google がアプリのアーカイブを OS レベルでサポートすることにも取り組んでいることも発見しており、実際に Android 14 QPR3 Beta 2 で Android に組み込まれたアプリのアーカイブ機能をテストできたことを伝えました。
このテストでは Pixel 8 Pro の Uber アプリをアーカイブし、容量が387MBあったアプリがアーカイブすることで18MBまで減らすことができたこと、再インストールした後はログイン済みの状態でありすぐに使えるようになったことを伝えています。
そのため、たまにしか使用しないアプリなどをアーカイブしておくことでストレージ容量の圧迫を減らし、必要なときには再ダウンロードして再使用するといったことが可能になります。
また、Android にアプリのアーカイブ機能が組み込まれると、昨年 Google が発表したようにアプリを手動でアーカイブするだけでなく、あまり使わないアプリを OS が自動的にアーカイブするかどうかも選択できるようになります。
Google がアプリのアーカイブを Play ストアの機能ではなく OS に組み込むことで、様々な Android アプリストアでアーカイブのサポートが追加される可能性があります。ただ、この機能は Android 14 QPR3 Beta 2 でテストできたものの、同氏は実際にアプリのアーカイブ機能が導入されるタイミングは Android 15 の可能性が高いことも伝えています。