スペックが近い「Lenovo Chromebook S330」と「Acer Chromebook R13」を比較してみる

当サイトは Google Adsense、Amazon アソシエイト等 アフィリエイト広告を利用して収益を得ています.
acer r13 or lenovo s330

先日は11インチの「Lenovo Chromebook C330」について、「ASUS Chromebook C101PA」と比較した記事を書いてみました。

そして今回は、同時に発表されている13インチの「Lenovo Chromebook S330」について、スペックの似ている「Acer Chromebook R13」と比較しつつ改めてまとめていこうと思います。

目次

スペックの比較

 Lenovo
Chromebook S330
Acer
Chromebook R13
ディスプレイ14インチ IPS
1,366 × 768
1,920 × 1,080
ノングレア
13.3インチ IPS
1,920 × 1,080
CPUMediaTek MT8173C
1.3-2.1GHz(4core)
MediaTek MT8173C
1.3-2.1GHz(4core)
RAM4GB4GB
内部ストレージ32GB(HD)
64GB(HD/FHD)
32GB
外部ストレージSDmicroSD
ポートUSB-C ×1
USB3.0 ×1
HDMI ×1
イヤホンジャック
USB-C ×1
USB3.0 ×1
HDMI ×1
イヤホンジャック
バッテリー最大10時間最大12時間
サイズ幅325.7 × 奥行232.35
× 厚み20.8 mm
幅326 × 奥行き228
× 厚み 15.5 mm
重さ1.5kg1.45kg
価格$249.99(HD/32GB)
約29,000円
$340(FHD)
約39,000円
$365
約42,000円

スペックについてはこのような感じになっています。

基本的な構成は似ていますが、Lenovoの「S330」は14インチのクラムシェルタイプで、HD解像度モデルが存在すること、Acerの「R13」は13インチの360度ヒンジ採用タイプで、タブレットやテントモードになるフルHDのみのモデルとなっています。

ディスプレイとサイズについて

いずれもIPS方式を採用していますが、「C330」はノングレア加工がされています。

「R13」は360度開くヒンジを搭載しているので、テントモードやタブレットモードを利用できるところが利点のひとつとなっています。

対して「C330」は、クラムシェルタイプでタッチ操作には対応していないようですが、180度のフラットになるまで開くことのできるヒンジを採用しているようです。

lenovo-laptop-lenovo-chromebook-s330-flat open

解像度に関しては、「S330」にはフルHDとHDモデルが存在しており、個人やハードユーザーだけでなく、法人などで導入コストを抑えたいと考えている場合にも対応できるのが強みではないでしょうか。

サイズを見てみると、13インチの「R13」に比べて14インチの「S330」の方がより小さくなっていますが、これはベゼルレス化によるものです。
仮にフルHDモデルだとして、解像度は変化ないもののディスプレイが大きくなることで見やすくなりますので、使い勝手は「S330」の方が良さそうな感じに仕上がっていると思います。

しかし厚みは「S330」の方があるのと、若干重いというところですが、ここはほとんど差がないかな。

やはりここでの差を考えると、タッチ操作をするかどうか、テントモードやタブレットモードを利用するかどうかになると思います。

CPUなど性能面について

いずれの機種もMediaTek製のMT8173Cが採用されています。

今回も参考にベンチマークの比較をしてみますが、両者に差はないため、最近のスタンダードになりつつあるN3350と、同じ14インチクラスのChromebookに今後採用されてくるであろうN3450とN4200を比較対象としてみます。

CPUクロック数コア数OctaneGeekbench
シングル
Geekbench
マルチ
MediaTek M8173C2.1Ghz41000017003500
Celeron N33501.1Ghz21100014002500
Celeron N34501.1Ghz41000013004400
Pentium N42001.1Ghz41100016005200

このような違いになっていますが、基本的に何か問題があるわけではありません。

どちらもブラウザやメール、動画閲覧といった普段何気なくすることや文書作成、スライド、スプレッドシートなどビジネスや学業で行う作業も問題なくこなせるはずです。

体感でいうと、Chromeのタブを20個ほど開いてPollarで画像いじってても問題ない…くらいの感じです。25〜30個になるとちょっとキツいかも。

Androidアプリも並行して動かすのは問題なくできると思いますが、Linuxアプリを利用してゴリゴリ開発したり、大量の画像編集を行うとかになるとさすがにパワー不足がはっきりすると思います。

とはいうものの、よほどの作業量やマシンパワーを使うものでなければ、快適に使えるはずです。気になる何かがあれば「R13」持ちの私が試してみることもできますし。

ちなみに「S330」のフルHDモデルは、64GBストレージを搭載していますので「R13」よりも容量的には上回っています。

ここも決定的な差になるか微妙ですが、より多くの内蔵ストレージが必要だと感じる方やAndroidアプリ、Linuxアプリのインストールを検討している方は「S330」を選ぶ方が良いかもしれません。

ポート類について

ここは差別化して欲しかった…と思いつつ、両者ともポートは同じ数となっています。
しかし「S330」はフルサイズのSDカードが挿入できるようになっていますので、多少使い勝手は良いかもしれません。(ただ公式ではmicroSDとなっていて、写真だとSDスロットっぽいんですよね)

lenovo chromebook s330 port

またクラムシェルタイプということもあって、「R13」のように側面に電源ボタンとボリュームキーはありません。

r13 port

ちょっとやっつけ感ありますがすみません。
左側面は「S330」も「R13」もほぼ同じような配置ですが、「R13」は右側面に電源とボリュームがあります。これは「R13」がタブレットとしても利用できるためにこのようになっています。

ここでも決定的な差はありませんが、SDカードがフルかmicroかというところは大きい差かと思いますので、Chromebookでデジカメの写真を取り込むことを考えている方は、「S330」の方が都合が良い感じがします。

ただすでにmicroSDにアダプター付けて…という方であれば、どちらを選んでも問題はありませんが。

バッテリー駆動時間について

ここは大きな差…というほどでもありませんが、差が生まれています。

14インチというやや大きめディスプレイを採用する「S330」は、約10時間となっています。対して13インチの「R13」は12時間と2時間ほど多く作業をすることが可能です。

実働という意味で考えると、私の使い方で「R13」を使えば9時間近くは余裕で作業できています。輝度などを考慮すれば、大体公称値マイナス1〜2時間は充電しなくても問題ないと思います。

いずれにせよ、仕事でもプライベートでも日中外に出て連続で作業する場合でも問題はないと思いますので、数値上の差はあっても運用の仕方でそこまで差はでないのではないでしょうか。

価格について

ここがある意味でこの2つの機種を分ける大事なポイントかと思います。

 S330R13
海外販売価格  HD:$250
FHD:$340
$389
輸入価格(Amazon諸々込)FHD:約46,000円約50,000円
並行輸入品(JP Amazon)約70,000円

ざっくりまとめるとこんな感じになっています。

「S330」のHDモデルは、Lenovo米国公式で取扱があるもののAmazon.comではありません。もしかしたら法人向けという意味合いが強いので、Amazonで取り扱っていないのかも。

またフルHDモデルは、Amazon.comで12月12日から発売となっていますので、現時点での購入はできません。

それに対して、すでに発売されている「R13」は、Amazon.comからの直送も対応していますし、日本Amazonでも割高ながら並行輸入品を購入することが可能です。

こうやって見ると、フルHD解像度が必要ないけど大きいサイズのノートパソコンが必要というユーザーには「S330」のHDモデルが安価で良さそうですね。

タブレットモードが必要ない、クラムシェルのChromebookとして使うのであれば、フルHDモデルでも「S330」の方がコストパフォーマンスが良いと思います。

ただ反対に、テントモードやタブレットモードを使いたい場合には「R13」となります。
しかし今後のことを考えると、必ずしも「R13」を選ぶ必要もなくなっている…というのが辛いところ。

ということで、まとめに入ります。

これから選ぶなら「S330」だと思いますが…

これも毎度のことながらお伝えしていますが、Chrome OSには自動更新ポリシーの期限(OSのサポート期限)というものが存在します。

これは発表されたタイミングからおよそ5〜6年間は自動更新などが保証されるというGoogleのシステムになっています。

これに照らし合わせてみると、すでに発売されて時間も経っている「R13」のサポート期限は2021年9月までとなっていますが、新型は今年リリースですので、少なくとも2024年までサポートされるはずです。

となれば、こういうコンピューターを買うときには長く使うことを考えている場合がほとんどだと思いますので、新型の「S330」を選択する方が無難であると思います。

しかし人によっては、テントモードで動画を見たい方やタブレットモードにして使うシーンがあるけどという方もいると思います。

そういった方には、Acerも別の新型をリリースしていますし、ASUSやDellなども同様にタブレットになるモデルをリリースしていますので、そちらを検討するというのも方法のひとつだと思います。

他にも色々ありますが、あまり増えすぎてもワケわからなくなってしまうと思いますので、この辺で。要はもっと違うものを必要とする場合には、選択肢はまだまだありますよという感じですね。

まとめ

ということで、ざっくりと「Lenovo Chromebook S330」と「Acer Chromebook R13」を比較しつつ見てきましたが、Lenovoの「S330」もなかなか良い機種に仕上がっている感じですね。

私の場合、正直なところタブレットとして活用するシーンはほとんどないので、いま改めて購入するのであれば「S330」でも良いかなと思います。なにより予算的にも魅力的な機種です。

これが日本で発売されるかどうかと言われるとあまり期待できない感じがありますが、HDモデルは法人向けとして良さそうですし、フルHDも個人でも法人でも扱いやすそうなのでリリースしてくれると一定の人気が出そうに思います。

教育現場で考えると、1.5kgと重いので生徒の持ち帰りはキツいと思いますが、学校に置いておいたり、教員が使う場合などには十分活用できそうですよね。

ひとまず、現時点では「R13」が購入しやすいという点で一歩リードしていますので、今すぐ欲しいという方は「R13」でも良いかと思いますが、自動更新ポリシーの期限などにご注意くださいませ。

それにしても低価格でバランスの取れた機種も多くなっていますし、ハイスペックモデルも出てますし、選択肢が多くなって悩んじゃいますよね…。

今後も何か選択の示唆になるような情報を提供していけたらと思います。

まだ販売は開始していませんが、すでにAmazon.comにページがありましたので参考まで。

[amazon asin=”B07RT8ZKV1″ kw=”Lenovo Chromebook S330 81JW000YJE” yahoo=”0″ rakuten=”0″]

  • URLをコピーしました!

著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

目次